↑チャーリー古庄著 『格安航空会社の選びかた』。2008年7月発行。
2008年夏。
空の旅のニュースといえば、燃油サーチャージの話題ばかりの日本。
しかし、家貧しくて孝子あらわる(?)。海外に目を向けると、LCC(ローコストキャリア)という存在が、世界中の空を席巻していることが分かります。
「ローコストキャリア? あぁ、格安航空会社のことね。 スカイマークやAir Doなどの国内線があるよね。 えっ、違う? じゃあ海外の格安ヒコーキだね。Jetstar(オーストラリア)のCMは最近テレビでやっているし、欧州や欧米だと今や鉄道より安い航空券もあるらしいね。…でも、そんなに選択肢は無いんでしょ。それに、日本ならいざ知らず、海外のは正直怖いなぁ。大幅な遅延が多そうだし、サービスもなおざりで、何より事故が多そう。」
『ガイアの夜明け』での役所広司の小芝居風セリフ。
平均的な旅行好き日本人の、海外格安航空会社に対する印象は、きっとこんなところでしょう。私も、ある1冊の本に出会うまではこう思ってました。LCC(ローコストキャリア=格安航空会社)という言葉すら知らなかったのですから、無理もありません。
海外では、エアラインの2極化が進んでいます。ゆったり高級サービスの航空会社と、安くて気軽に乗れる格安航空会社。ここで紹介するのは、もちろん後者。
まずは以下のリストをどうぞ。
ヨーロッパの格安航空会社
- easyjet (イージージェット・イギリス)
- Thomson fly (トムソン フライ・イギリス)
- Jet2 (ジェットツー・イギリス)
- XL (エックスエル・イギリス)
- flyglobespan (フライグローブスパン・イギリス)
- Ryanair (ライアンエアー・アイルランド)
- Sterling (スターリング・デンマーク)
- airberlin (エアベルリン・ドイツ)
- TUI fly (テュイ フライ・ドイツ)
- germanwings (ジャーマンウィングス・ドイツ)
- brussels airlines (ブリュッセルズ エアラインズ・ベルギー)
- Transavia (トランザヴィア・オランダ)
- clickair (クリックエア・スペイン)
- Spanair (スパンエアー・スペイン)
- Vueling (ヴュエリング・スペイン)
- myair (マイエアー・イタリア)
- Helvetic Airways (ヘルヴェティック エアウェイズ・スイス)
- FLY NIKI (フライ ニキ・オーストリア)
- Wizz Air (ウィズエアー・ハンガリー)
- SkyEurope (スカイヨーロッパ・スロバキア)
北アメリカの格安航空会社
- Southwest Airlines (サウスウエスト航空・USA)
- JetBlue Airways (ジェットブルー エアウェイズ・USA)
- Spirit Airlines (スピリット エアラインズ・USA)
- US AIRWAYS (ユーエス エアウェイズ・USA)
- Virgin America (ヴァージンアメリカ・USA)
- go! (ゴー・USA ハワイ)
- WestJet (ウエストジェット・カナダ)
アジア・オセアニアの格安航空会社
- Jetstar (ジェットスター・オーストラリア)
- Virgin Blue (ヴァージンブルー・オーストラリア)
- Air Asia (エアアジア・マレーシア)
- Tiger Airways (タイガーエアウェイズ・シンガポール)
- Jetstar Asia (ジェットスター アジア・シンガポール)
- Valuair (ヴァリューエア・シンガポール)
- Lion Air (ライオンエア・インドネシア)
- One-Two-Go (ワンツーゴー・タイ)
- Nokair (ノックエア・タイ)
- JET AIRWAYS (ジェットエアウェイズ・インド)
- VIVA MACAU (ビバマカオ・マカオ)
- 春秋航空 (シュンジュウ航空・中国)
- 吉祥航空 (ジュネヤオ航空・中国)
以上のリンクは、全て格安航空会社(海外40社)です。
出展は、『格安航空会社の選びかた (枻出版社)』。
この本には、少なくとも3つ評価できる点があります。
1つ目は言うまでもなく、海外の格安航空会社に特化した初めての本である点。多くの人にとってなじみが薄く、おそらくは初耳であろう航空会社が多数紹介されています。
2つ目は、海外の格安航空会社を利用するにあたって、最大の心理的障壁となろう『危険度(事故歴と機材の新しさ)』について、各社ごと(上記リスト40社+αを完全網羅)に細かく記載している点。
3つ目は、初めての試みでありながら、ありきたりの内容に終始せず、ヨーロッパ内やアメリカ内で実際に利用してみた体験レポートや、日本で格安航空会社が根付かない現状についての考察など、ある点。
↑このようなレイアウトで、40社以上の格安航空会社が紹介されています。
各社のホームページを見れば、路線とその運賃は分かります。
しかし、それ以上の情報---シート幅、事故歴、機材、機内食やドリンクの価格(ローコストキャリアは、機内食やドリンク、アメニティが有料の場合が多い)、客室乗務員のサービスの質など---を調べたいときに、『格安航空会社の選びかた』はきっと役に立つでしょう。
コメント (1)
日本は航空業界に関しては
アメリカに20年
アジアで10年遅れているそうです。
投稿者: 匿名 | 日時: 2011年11月07日 18:33
日時: 2011年11月07日 18:33