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2002年07月17日

《17-a》 ベルゲン → ミュルダール → フロム → ソグネフィヨルド → グドヴァンケン

 フィヨルドとは、氷河の浸食と後退によりできた字谷に、海水が浸入したものの総称です。

 北欧観光の目玉といえば、冬はオーロラ、夏はフィヨルド。
 そのフィヨルド(ソグネフィヨルド)を訪れる7月17日(水)は、観光初日にして、この旅行最大のヤマ場と言っても過言ではありません。

ベルゲン BERGEN

 ■■と●●は、6:58発の電車に乗るために朝早く起きました。ホテルの朝食時間は7:00からなので、朝食を食べていると電車には当然間に合いません。

 でも、大丈夫♪
 6:40にホテルを出発するとき、フロントのお兄さんが■■と●●に、笑顔でサンドイッチ(マクドナルドのビッグマックが入っているような箱に入っていました)を渡してくれました。

 実は前日の夜、●●は「明日はフィヨルド観光で朝早く出発するので、朝食をテイクアウトしたいのです。」と英語で、フロントに頼んでおいたのです。これはファインプレー♪


↑【左】ホテル、洗面所のドライヤー。  【右】駅の電光掲示板。↑


↑朝のベルゲン駅。

 「サンキュー・フォー・ユァ・カインドネス!」とフロントのお兄さんにお礼を言って、ベルゲン駅に歩いて向かいました。こういうとき、駅に近いホテルは本当に便利です。
 すぐにベルゲン駅に到着。ミュルダール行きのNSB(ノルウェー国鉄)が止まっていたのでそれに乗車。定刻どおり、6:58にベルゲン駅を発車しました。ここから142分の列車の旅。以下の画像のような景色が続きました。

電車内NSB
↑【左】早朝のため、電車内はガラガラ。  【右】ノルウェー国鉄の車内。↑


↑【左】いくつもの湖を通り過ぎた、ベルゲンからミュルダールまでの旅。


↑のどかな湖畔……。

 「昨日まで日本にいたのに、今はノルウェーにいるなんて、なんだか不思議だね~。」
 「まだあまり実感がないかも♪」
 車内でサンドイッチを食べながら、ゆっくり景色を楽しんでいました。


【右】文字どおり、『ノルウェイの森』。↑

途中の駅
【右】電車を気にせずにたたずむヤギ。↑

ミュルダール MYRDAL

ミュルダール駅
↑ミュルダール駅には、自転車がたくさん置いてありました。

 9:20、ミュルダール到着。ここで、ノルウェー国鉄から、フロム鉄道に乗り換えます。
 ベルゲン~ミュルダールの区間の国鉄にはほとんど乗客がいなかったのに、ここミュルダールに到着してみると、大勢の観光客がホームでフロム鉄道の到着を待っていました。

ミュールダール駅フロム鉄道
↑【左】ミュルダール駅のおみやげ屋。  【右】到着したフロム鉄道。↑

 しばらくホームで待っていると、9:40にフロム鉄道が到着。赤色ベースの車内に乗り込むと、西洋人の団体客と相席になりました。●●がどこから来たのか尋ねると、「チェコから来たのよ♪」と答えてくれました。

 座席は7割くらい埋まり、9:50ミュルダール駅出発。
 フロム鉄道は、自然の美しさあふれるフロム峡谷を走る、ノルウェー自慢の観光鉄道です。ミュルダールとフロムを結んでおり、全長20kmの間に、標高差864mの急勾配を下ります。断崖絶壁、岩山、山腹の緑、滝、トンネル。どこか厳しく、野性的な道のり。フィヨルド以上の絶景が見られるといっても過言ではありません。

ヒョース滝で一時停車
↑【左】フロム鉄道車内。  【右】ヒョース滝へのプラットホーム。↑

 フロム鉄道は所要約55分。左右どちらの窓からも、広大な自然を見ることができますが、どちらかというと進行方向に向かって右側の座席のほうが眺めがよかったです。
 9:58、出発したかと思ったら、すぐに途中停車。ウッドデッキ様のプラットホームに降りるとありました、ヒョース滝

ヒョース滝
【右】フロム鉄道の目玉。↑


↑轟音をたてるヒョース滝。

 しばらく見とれていると、幻惑的な音楽とともに、ヒョース滝の中央部に赤い衣装を身にまとった女性が登場。この趣向には賛否両論ありそうですが、滝の真ん中に立つセイレーンの勇気は賞賛されてよいでしょう。

ヒョース滝
↑音楽とともに、赤い衣装を身にまとった女性が登場。


↑あいにくの曇り空でしたが、ヒョース滝は迫力がありました。↑


↑【左】ヒョース滝に向かって手を振る、フロム鉄道の乗務員たち。

 音楽が終わって女性が撤収すると、「電車に戻ってください。」というアナウンスがありました。ヒョース滝を出発し、再びフロム鉄道の旅。チェコから来た旅行者も、■■たちと同様、車窓越しに写真を撮っていました。
 ■■たちはミュルダールからフロムまで下るルートでフロム鉄道に乗りましたが、欲を言えば、上りのほうがより感動が大きかっただろうと思います。

フロム FLAM
ソグネフィヨルド Sognefjord

アクセスしやすく人気のあるノルウェー最大のフィヨルド。世界一長く(全長204km)、世界一深い(最深部1308m)。ベルゲンの北から大地を裂くように内陸に伸び、先に行くほど、何本もの細いフィヨルドに枝分かれしている。

 10:45、フロム駅到着。鉄道を降りると、眼前にはソグネフィヨルドが広がっていました。

 「うぁー!」
 「高度が下がったのに、寒くなったね。」

フロム駅
↑【左】フロム駅に到着。


↑【左】乗ってきたフロム鉄道と、ここでお別れです。

フィヨルド
↑いよいよフィヨルドへ。

フィヨルド
↑長袖でも、少し肌寒いくらいでした。

 この地には、今までに■■と●●が訪れたどの場所とも違う、偉大な自然だけがもたらす空気がただよっていました。長袖でも少し寒いくらいでしたが、フェリーに乗り込むとその寒さはより顕著なものとなりました。

 「これを着よう♪」

 ■■が、かばんから青いウィンドブレーカーをとりだしました。これは、日韓ワールドカップの記念品でもらったもの。


↑フェリーのデッキは、観光客でいっぱい。


↑【左】グドヴァンケンまで、およそ90分の旅。  【右】フェリーの乗組員。↑

 フェリーは、11:00にフロムを出発しました。ソグネフィヨルド。正確には、ソグネフィヨルドの内陸最奥部、先端部分のアウランフィヨルドを東から西へ向かう、90分の船旅。


↑フェリーはスピードを上げて西へ。↑


【右】鳥たちの群れが、フェリーに近寄ってお出迎え。↑


↑自然と共存する村人の家々。

 ふもとには村が点在していました。

ソグネフィヨルド

アウランフィヨルド

神々の声




【右】フェリーにあったフィヨルド・マップ。↑

ノルウェーフィヨルドの旅 フィヨルドの美しさは、何といっても、浸食による山肌のライン。自然が生んだ曲線はそれぞれ1つずつ違い、それぞれが迫ってきては通り過ぎていきます。雄々しい断崖もあれば、しなやかな緑の斜面もあり、■■と●●の目を楽しませてくれました。

 「それにしても、風が強いね~。」
 「フィヨルドおろしだね♪」
 「いったんフェリーの中に入ろう。」


↑【左】フェリーの内部。  【右】遅めの朝食。↑

 フェリー内に入り、ホテルでつくってもらったサンドイッチを船内で食べました。そして、少し休んだ後、再びデッキへ。

操縦室
↑フェリーの操縦室。


↑はるばる来ました、フィヨルドに!

 部屋の中が中心だった、昨日までの日本での生活とは180度違うこの景色。まるで渓谷が天空を支えているよう。こういった非日常感を味わうことこそ、旅行の最大の醍醐味の1つでしょう。


【右】神々の言葉を代弁するかのようなフィヨルド。↑

グドヴァンケン
【右】グドヴァンケンに到着。ここの景色も絶景でした。↑

グドヴァンケン GUDVANGEN

 フェリーは、12:30にグドヴァンケン到着。あっという間のフィヨルド・クルーズでした。
 グドヴァンケンも、それは美しい場所でした。お土産屋の前に小さなトロルがいました。フェリーの到着を待ち構えていたバスが、12:45に発車。

 「アジュー(さようなら) フィヨルド。」

※ 参考 NSB(ノルウェー国鉄)の公式ホームページ : http://www.nsb.no/
※ 参考 フロム鉄道の公式ホームページ : http://www.flaamsbana.no/

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 17日の旅行記は、後半へ続きます。グドヴァンケンを出発したバスは、ヴォス駅へ到着し、そこから再びベルゲンへ。ランキングに協力していただける場合、投票(この文章をクリック)してください♪

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» 北欧日記(3日目)ベルゲン&ソグネフィヨルド 送信元 こっそりブログ
夜行列車は7時にベルゲン到着。 すぐにフィヨルド行きの鉄道とフェリー、バスのチケットを買います。

コメント (8)

こんにちは。logbook-05です。名前を「いるか」に変えました!

ブログのURLを変えたので、お知らせします。新しいブログの方にリンク貼らしてもらいました。よろしくお願いします。

ところでヒョ―ス滝、すっごい迫力ですね!北欧もまた行ってみたいなあ。

こんにちは。
おっしゃるとおり、滝の真ん中に立つのは勇気がいりますよね。
考えただけでも恐ろしいー。
私はフロムの駅でこのセイレーンの絵はがきを買って、
駅の中にある郵便局から自分宛に送りました。
これも楽しい思い出の一つになりましたよ。
では、旅行記のつづき、楽しみにしてまーす。

 いるかさん、こんばんは!
 ヒョース滝。ラインがとても美しく、印象に残りました。私もこうやって旅行記を作成していると、また北欧に行きたくなってきます。

 JUGEMに移転したのですね。私もリンク集に登録させていただきました♪これからもよろしくお願いします。

 kermesseさん、こんばんは!
 フロム駅で絵はがきを売っていたとは、気がつきませんでした。フィヨルドから自宅まで絵はがきが届くと、感慨深いものがありそうですね♪

 kermesseさんの旅行記を読むと、同じ北欧でもルートが全く違うので、新たな発見がたくさんあります。私もkermesseさんの旅行記を楽しみにしています!

たいちゃ:

TBさんきゅーです!
トラバ返ししときます(^^)

 たいちゃさん、はじめまして。トラックバックありがとうございます。
 フロイエン山を駆け下りた件は、楽しく読ませていただきました♪たいちゃさんは、ベルゲン・オスロ間を夜行列車で移動したり、ストックホルム・ヘルシンキ間を船で移動したり、とても旅なれていますね~。これからもよろしくお願いします!

みぃ:

はじめまして!
私のブログへのコメント、ありがとうございました♪
ここへ遊びに来て、改めて写真を拝見させてもらい、フィヨルドが懐かしく思い出されました! 7月はまだ少し肌寒かったのでしょうか?
私は去年の8月で、添乗員の方の話では、温暖化が原因で、こんな熱い北欧の夏は初めて!というくらいだったそうです。。私達からすれば、涼しくて心地良い感じだったのですが。。フロム鉄道の「赤いドレスの美女?」の演出も面白かったですよね♪
沢山旅行されているのですね。また遊びに来ます♪

 みぃさん、コメントありがとうございます♪
 私たちが訪れたときは、フィヨルドのクルーズ船上は、風が強かったこともあり、日本とは比較にならないほど肌寒かったです。2002年はヨーロッパ大洪水が起きた年であり、ヨーロッパは全体的に冷夏だったと記憶しております。洪水やら温暖化やら、あまり景気のよくない話ですが…(-_-;)。
 是非またいらしてください!お待ちしています。みぃさんのブログにも遊びに行きますね~。

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