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2002年07月20日

《20-a》 コペンハーゲン (i-パルケン・シュタディオン)

コペンハーゲン COPENHAGEN

北欧ルネッサンスの建築美を惜しみなく見せるデンマークの首都。現在市街地では、建築物の撤去が容易に許可されていない。外観は昔のまま残し、内部のみを造り変える配慮・徹底した政策が功を奏し、街はいつまでもその華麗な重量感を持ち続けている。


↑コペンハーゲンにようこそ!

 2002年7月20日(土)。デンマークの首都・コペンハーゲンでの、快晴の昼下がり。

 ■■と●●の向かった先は、FCコペンハーゲンというクラブチームのホームスタジアムである、i-パルケン・シュタディオン
日韓ワールドカップ2002が終わったばかりの7月、まだ欧州のリーグ戦は始まっていませんが、この日はここで、FCコペンハーゲン(デンマーク)vsクラブ・ブリュージュ(ベルギー)のプレシーズンマッチが行われます。

iPARKEN
↑【左】i-パルケンの入場口。  【右】ゲートの案内板。↑


↑【左】コカコーラ、ビール、ポップコーン、チュロス、ホットドッグが販売されていました。

店員国旗
↑【左】「いらっしゃいませ!」  【右】デンマーク国旗。↑

ようこそ
↑デンマーク語表示の電光掲示板。

 ファンショップがスタジアムの外に併設されており、そこでFCコペンハーゲンのマフラーを購入しました。
 そして、試合開始の40分ほど前に当日券を買ってスタジアム入場。
 入るとすぐに売店がありました。ビールはもちろん、デンマークが誇るカールズバーグ。1杯32DKR(557円)と、北欧にしては良心的な価格。

i-PARKEN
↑美しいi-パルケン。コカ・コーラの大きな広告が目立つゴール裏。


【右】短い夏を楽しむデンマーク人。↑

 カールスバーグを片手に、スタジアムのスタンドへ。初めてのスタジアムのゲートをくぐると、大きなサッカー場の緑の芝と赤い観客席が目に飛び込んできました。
 昔『I'll(アイル)』のTVコマーシャル。イタリアを訪れた日本人カップルが、サン・シーロ(ミラノ)のスタンドへ出る瞬間のシーンを鮮やかに描いていました(記憶違いだったらすみません)。どんなスタジアムでもこの瞬間はとても鮮烈であり、極端な話、この瞬間のためにスタジアムを訪れるといっても過言ではありません。

ピッチ
【右】マッチ箱型のスタジアムで、スタンドとピッチの距離が非常に近いです。↑

 イングランドのハイバリー(アーセナルのホームスタジアム)に似ていて、ピッチと客席がとても近く、40000人収容のマッチ箱型スタジアム。雰囲気は抜群によさそうです。

 さて、スタジアムでしばし練習を眺めていると、そばに座っていたデンマーク人が話しかけてきました。大柄な中年男性2人(仮名ダンと仮名トマス)と、20代女性1人(仮名ジョディ)の3人組。みんな英語がしゃべれる様子。フレンドリーで面白そうだったので、さっそく■■と●●はこの3人の隣の席に移動。
 旅先の会話の定番・「どこの国から来たの?」から始まり、「素晴らしいスタジアムだね!」と言って会話がふくらみ、それからこれまでの旅の行程、行ったことのある国などをカタコトの英語で話しました。


↑右がダン(仮名)。職業は教師らしいです。


↑【左】左がジョディ(仮名)で、右がトマス(仮名)。  【右】「カンパーイ!」↑

 しばらくすると、トマスがビール(5本セット)を買ってきておごってくれました。

ジョディ「お酒を飲むとき、日本では何て言うのかしら?」
●●「乾杯よ♪」
トマス・ジョディ「カンパーイ!」
■■・●●「カンパーイ!」

 ビールを飲んでみんなすっかり打ち解けたころ、FCコペンハーゲンとクラブ・ブリュージュのイレブンが入場してきました。サポーターの拍手は、プレシーズンマッチに似あわない大きさでした。


↑【左】白のユニフォームがFCコペンハーゲン。  【右】開始前の挨拶。↑

ライオン君
↑試合開始直前のピッチを闊歩するマスコット。


【右】ゴール裏も天井がありました。↑

■■「誰がいちばん有名かな?」
ダン「んー、ミルトンだな。(笑)」
●●「あっ、本当だ。ミルトンがいる!」

 キム・ミルトン・ニールセン。日韓W杯で準決勝のブラジルvsトルコ戦などの主審を務めた、優秀な審判です。長身で有名。こんなところでミルトンに会えるとは思いませんでした。そのミルトンのホイッスルで、キックオフ。

ミルトンブルージュ
↑【左】欧州屈指の審判、デンマーク人のキム・ミルトン・ニールセン。


【右】中盤でタメをつくるブリュージュ。↑


↑FCコペンハーゲン、フリーキックのチャンス。

■■「FCコペンハーゲンのプレイヤーでは誰が有名?」
ダン「誰もいないよ(笑)」
ジョディ「ズゥマ!」

 シブシソ・ズマは、南アフリカ共和国代表選手で、2000/01シーズンのデンマーク・リーグMVP。FCコペンハーゲンではフォワード登録ですが、日韓W杯では南アフリカ代表ミッドフィルダーとして3試合に出場しました。独特のボールタッチとスピードが持ち味で、昔ミランにいたイブラヒム・バ(フランス)のような風貌。


↑ゴール前の肉弾戦。


【右】南アフリカ代表・ズマの、柔らかいドリブル。↑


↑3人でボール奪取に成功したFCコペンハーゲンですが、惜しくもファウル。

 FCコペンハーゲンは、1992年創立の新しいクラブチーム。KBコペンハーゲンとB1903コペンハーゲンという2チームが合併してできたチームで、創立当初に英雄ミカエル・ラウドルップが所属したこともあります。
 クラブ・ブルージュは、日本での知名度は高くありませんが、1977/78シーズンのチャンピオンズ・カップに準優勝したことがある古豪。2005/06シーズンのチャンピオンズ・リーグにも出場し、グループリーグで2勝をあげている好チームです。


↑【左】ドリブル突破。  【右】眉毛も髪の毛も薄い金色の、かわいい子供。↑


↑ゴール裏とバックスタンドの間には、ガラス張りのビルが存在。

 試合は、3-1でFCコペンハーゲンが見事勝利。すると、サポーターはまた、惜しみない拍手。スタンディング・オベーション。


↑【左】プレミアリーグっぽいサポーター。  【右】スタンディング・オベーション。↑


↑試合後、5人でしばし歓談。↑


↑陽気なダン、優しいトマス、きさくなジョディ。

 試合後も少しスタジアムに残って、とりあえず「ダニッシュ・ダイナマイツ!」「ラウドルップ・シュマイケル・スーパースター!」とデンマーク人が喜びそうな言葉を連呼したり、「カンパイ・ラガー・ラガー・イェイ!」とTOKIOの歌を教えたりして、親睦を深めました。
 すると、トマスが「別荘に来ないか?ここから15分のところにある。」と言うので、■■と●●は、着いていくことにしました。
 i-パルケンを後にして、5人で北へ歩くこと30分。木組みの家があり、ここにはトマスのお母さんもいました。

 芝生の上に椅子とテーブルがあり、そこに座ると、あまり冷えていないビール(ツボー)やアイスティーを持ってきてくれました。


↑ダーツに挑戦。結果は、日本チーム(■■と●●)の善戦むなしく敗退。

 ダーツで遊んだあと、ミカエル・ラウドルップがかつて日本のヴィッセル神戸というチームに所属していたことや、2002日韓ワールドカップで■■と●●が観戦したデンマークvsイングランドの試合の思い出などを話しました。
「ぼくたちは残念ながら、デンマークの試合はイングランド戦しか見ていないよ。なぜなら、ぼくたちは韓国じゃなくて日本に住んでいるから。」

※注:2002日韓W杯でのデンマーク代表は、グループリーグの3試合は韓国で戦い、決勝トーナメントの1回戦から日本に来たのです。

 ツボーで酔いがまわった■■が、デンマーク代表選手・テフティングの真似をしたりすると、非常にウケました。真似といっても、首をすぼめて人相を悪くするだけですが(テフティングは首が短くコワモテでスキンヘッド)、まさか日本人がテフティングを知っているとは、ダンたちも思わなかったでしょう。やはり、フットボールは世界共通の言語だということを、肌で実感しました。

■■「ジャパニーズ・ランゲージ・スクール!」
ダン「スシ!」
■■「オッケー…。マグロ!…マグロ・イズ・ツナ。」
ジョディ「マグーロ。イエース。」
■■「トロ!…トロ・イズ・ツナ。」
ダン・トマス・ジョディ「(笑)」


↑コペンハーゲンの別荘地。簡素な木造建築。


↑コペンハーゲンの夏は、21:00をまわっても明るかったです。

 まだまだ明るい北欧のサマーナイト。

■■「人魚姫を見るのは、明日でいいよね♪」
●●「うん♪」

 彼らとの楽しい時間以上に貴重なものは、何もありませんでした。日常からの脱出が旅行の目的なら、これこそ理想的な旅と言えるでしょう。
 旅先でその日知り合った人の家に遊びに行くときは、十分気をつけなくてはなりません。『君子 危うきに近寄らず』という諺もあります。しかし、勇気を持って一歩を踏み出すと、とても楽しい世界が待っている場合もあることを知りました。

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 コペンハーゲンのi-パルケン・シュタディオンと、郊外の別荘。いかがでしたか?翌日は、アンデルセンの故郷、オーデンセに向かいます。

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コメント (4)

こんにちは。
旅先でいい出会いがあって良かったですね。サッカーという共通の趣味があったからこその出会いでしたね。
いつもこころに EUROPAさんはサッカーに詳しいんですね。私はサッカーに関してはさっぱり分かりませんが、場内みんなが一つになって応援するのはどのスポーツでも楽しいものですよね。
ではでは、また次回の更新を楽しみにしています。

 kermesseさん、ボンソワールです(^o^)。
 楽しい出会いがあったおかげで、デンマークという国自体が大好きになりました。もちろん、ツボーとカールスバーグのおかげでもありますが(笑)。
 フランスでは現在、松井大輔選手がル・マンというチームで活躍していますね。そちらのニュース番組や新聞でも注目されているのでしょうか?
 それでは、ボンニュイ!

まどか:

こんばんわ お久しぶりです。以前、サイトにメールしました。最近は海外旅行には行ってないのですか?私はNYに行く予定でしたが、主人の仕事でダメになり、ムッとしてます。一年に一回の貴重なお休みなのに。いつもこころにヨーロッパさんのサイトは楽しみにしてますので、お仕事に旅行に頑張ってください。

 まどかさん、こんばんは!いつもご訪問ありがとうございます。ご主人のお仕事の都合でNYに行けなくなってしまったのですね~。心中お察しいたします(>_<)。
 私たちは昨年5月のNY旅行以来、海外に行っていません。今年も旅行に行ったら、デジカメで写真をたくさん撮って、旅行記をアップしたいです♪
 これからもよろしくお願いします。

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