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2002年07月 アーカイブ

2002年07月16日

《16》 成田 → ベルゲン

ベルゲン
お待たせいたしました!2002年7月の北欧旅行記、初日分を公開です。
日韓W杯終了直後に、ベルゲン、ソグネフィヨルド、ストックホルム、マルメ、
コペンハーゲン、オーデンセを周遊してきました。上の画像は、
フロイエン山の展望台から眺めたノルウェーの港町・ベルゲンです。

 2002年6月。日本で初めてのワールドカップが開催されました。サッカー大好きな■■と●●の2人は、
6月1日(土)、アイルランド 1-1 カメルーン(新潟)
6月2日(日)、アルゼンチン 1-0 ナイジェリア(鹿島)
6月15日(土)、デンマーク 0-3 イングランド(新潟)
 の3試合を、スタジアムで観戦しました。

新潟鹿島
↑【左】新潟駅、アイルランドサポーターとともに。  【右】鹿島スタジアム。↑

 そしてそれ以外の日、■■の家のテレビは、スカパー!独占放送状態となりました。そのような状態で、急きょ決定した旅行先、北欧。ノルウェー、スウェーデン、デンマークの3カ国。旅行の日程は2002年7月16日(火) ~ 23日(火)。6泊8日。

 なぜ北欧に行こうと思ったかというと……

(理由1) 2人とも行ったことのない国に行きたい
(理由2) ヨーロッパに行きたい
(理由3) 東欧は行ったことがないけれど、新婚旅行(2002年10月)で行きたい
(理由4) 治安のいい国がいい

……これらに該当する国が北欧だったのです。やっつけで決定した、スカンジナビア旅行。全ての旅行中で最も楽しいハプニングが待ち受けていることを、■■と●●はまだ知りませんでした。

 そして、出発当日。7月16日(火)。

 台風7号襲来。
 北欧旅行の出発当日、2002年7月16日の関東地方は大雨に見舞われていました。
 成田空港第2ターミナルに無事到着したものの、雨は止みません。それでもさすが国際線。一部のアジアへの便を除いて、ほとんど欠航になる便はなかったようです。

 成田空港内の銀行で、これから訪れるノルウェー、スウェーデン、デンマークのお札に両替しました。これらの3カ国は、ユーロは導入されておらず、3カ国とも通貨単位はばらばら。成田空港でのレートは以下のとおりでした。

北欧スタイル 17.61円 = 1 NRK (ノルウェー・クローネ)
 14.45円 = 1 SKR (スウェーデン・クローナ)
 17.42円 = 1 DKR (デンマーク・クローネ)

 38,742円 → 2,200 NKR
 18,785円 → 1,300 SKR
 19,162円 → 1,100 DKR
 およそ8万円を、両替していきました。

台風7号の成田
↑関東地方を台風7号が直撃し、成田空港は大雨。

 SK984 成田11:55発 → コペンハーゲン16:25着 (フライト予定)

 11:55に出発の予定でしたが、台風(横風)のため離陸が遅れました。
 12:45、スカンジナビア航空のジャンボジェット機は無事に飛び立ちました。

スカンジナビア航空個人モニタ
↑【左】スカンジナビア航空の機内です。  【右】エコノミーでも広々。↑

メニュー
↑詳しくて親切なメニュー。

 スカンジナビア航空の機内は、からだの大きな北欧人に合わせて、エコノミークラスでも座席がけっこうゆったりしていました。配置は2-4-2。スチュワーデスは陽気な中年おばさんが。

スチュワーデス
↑陽気なスチュワーデスさん。

カールスバーグ赤ワイン
↑【左】デンマークが生んだ偉大なビール、カールスバーグ。  【右】赤ワイン。↑

スチュワーデス
↑カールスバーグの缶。

ツボー
↑【左】こちらもデンマーク産のビール、ツボー。  【右】機内食。↑

 カールスバーグはしっかりした味と飲みやすさをあわせ持っていて、世界中で愛されている理由が分かるビールです。そして、カールスバーグに比べると知名度で劣るツボーも、似たような味わい。
 ■■は、この旅行で2種類のデンマーク産ビールにお世話になりました♪

 そして、予定より20分遅れて16:45、コペンハーゲン(デンマーク)・カストロップ空港に到着。それから、ここからベルゲン(ノルウェー)行きの航空機にトランスファーしました。

 SK864 コペンハーゲン19:55発 → ベルゲン21:15着 (フライト予定)

きれいな
↑空模様、雲模様。

ベルゲン BERGEN

ノルウェー第2の都市であり、最大の港町。人口約23万人。12世紀から13世紀まではノルウェーの首都であった。1360年頃にはハンザ同盟に加わった。世界で唯一、7つのフィヨルドと7つの山に囲まれた都市。フィヨルド観光の拠点。デンマークで活躍した文学者ルドヴィ・ホルベア、作曲家エドヴァルド・グリーグなどの文化人を輩出した街としても有名。

 21:25、ベルゲン空港に到着後、エアポートバスで移動することに。エアポートバスは21:55に空港を出発し、乗ること30分。22:25にベルゲン鉄道駅に到着しました。

 ここから徒歩で歩くこと数分。22:35、グランド・ホテル・テルミヌスに到着。鉄道駅に最寄のこのホテルを、日本から予約しておきました。北欧の夏は日没が遅く、22:30を回っているというのに、外はまだ明るいのです。白夜とまではいきませんが、これは生まれて初めての体験♪


↑【左】ホテルの廊下。  【右】サービスでお菓子が置いてありました。↑

 目的地へやっと到着し、だいぶ疲れていたものの、明日(17日)はフィヨルド観光予定で早朝に出発する必要があるため、電車などの切符を購入しておく必要があります。
 すぐにベルゲン鉄道駅へ向かいました。22:45、幸い窓口は開いていたので、『ノルウェー・イン・ア・ナットシェル』を購入しました。

 『ノルウェー・イン・ア・ナットシェル』とは、ソグネフィヨルドを回る観光客向けにつくられた周遊チケットのことで、要するに、下記ルートの乗り物の乗車券全てがセットになったものです。1人629NKR(11,076円)。

ベルゲン→(国鉄)→ミュルダール→(登山列車)→フロム→(フィヨルド観光船)→グドヴァンケン→(バス)→ヴォス→(国鉄)→ベルゲン

 このコースのほか、オスロからベルゲンへ向かったり、ベルゲンからオスロへ向かうタイプの『ノルウェー・イン・ア・ナットシェル』もあるようです。

 窓口は23:00に業務終了し、閉まりました。ぎりぎり間に合ってよかったです。
 ホテルに戻り、沈みゆく夕日とともに、そのまま就寝。

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 翌日はノルウェー・イン・ア・ナットシェルを利用して、ソグネフィヨルドを訪れます。ランキングに協力していただける場合、投票(この文章をクリック)してください♪

2002年07月17日

《17-a》 ベルゲン → ミュルダール → フロム → ソグネフィヨルド → グドヴァンケン

 フィヨルドとは、氷河の浸食と後退によりできた字谷に、海水が浸入したものの総称です。

 北欧観光の目玉といえば、冬はオーロラ、夏はフィヨルド。
 そのフィヨルド(ソグネフィヨルド)を訪れる7月17日(水)は、観光初日にして、この旅行最大のヤマ場と言っても過言ではありません。

ベルゲン BERGEN

 ■■と●●は、6:58発の電車に乗るために朝早く起きました。ホテルの朝食時間は7:00からなので、朝食を食べていると電車には当然間に合いません。

 でも、大丈夫♪
 6:40にホテルを出発するとき、フロントのお兄さんが■■と●●に、笑顔でサンドイッチ(マクドナルドのビッグマックが入っているような箱に入っていました)を渡してくれました。

 実は前日の夜、●●は「明日はフィヨルド観光で朝早く出発するので、朝食をテイクアウトしたいのです。」と英語で、フロントに頼んでおいたのです。これはファインプレー♪


↑【左】ホテル、洗面所のドライヤー。  【右】駅の電光掲示板。↑


↑朝のベルゲン駅。

 「サンキュー・フォー・ユァ・カインドネス!」とフロントのお兄さんにお礼を言って、ベルゲン駅に歩いて向かいました。こういうとき、駅に近いホテルは本当に便利です。
 すぐにベルゲン駅に到着。ミュルダール行きのNSB(ノルウェー国鉄)が止まっていたのでそれに乗車。定刻どおり、6:58にベルゲン駅を発車しました。ここから142分の列車の旅。以下の画像のような景色が続きました。

電車内NSB
↑【左】早朝のため、電車内はガラガラ。  【右】ノルウェー国鉄の車内。↑


↑【左】いくつもの湖を通り過ぎた、ベルゲンからミュルダールまでの旅。


↑のどかな湖畔……。

 「昨日まで日本にいたのに、今はノルウェーにいるなんて、なんだか不思議だね~。」
 「まだあまり実感がないかも♪」
 車内でサンドイッチを食べながら、ゆっくり景色を楽しんでいました。


【右】文字どおり、『ノルウェイの森』。↑

途中の駅
【右】電車を気にせずにたたずむヤギ。↑

ミュルダール MYRDAL

ミュルダール駅
↑ミュルダール駅には、自転車がたくさん置いてありました。

 9:20、ミュルダール到着。ここで、ノルウェー国鉄から、フロム鉄道に乗り換えます。
 ベルゲン~ミュルダールの区間の国鉄にはほとんど乗客がいなかったのに、ここミュルダールに到着してみると、大勢の観光客がホームでフロム鉄道の到着を待っていました。

ミュールダール駅フロム鉄道
↑【左】ミュルダール駅のおみやげ屋。  【右】到着したフロム鉄道。↑

 しばらくホームで待っていると、9:40にフロム鉄道が到着。赤色ベースの車内に乗り込むと、西洋人の団体客と相席になりました。●●がどこから来たのか尋ねると、「チェコから来たのよ♪」と答えてくれました。

 座席は7割くらい埋まり、9:50ミュルダール駅出発。
 フロム鉄道は、自然の美しさあふれるフロム峡谷を走る、ノルウェー自慢の観光鉄道です。ミュルダールとフロムを結んでおり、全長20kmの間に、標高差864mの急勾配を下ります。断崖絶壁、岩山、山腹の緑、滝、トンネル。どこか厳しく、野性的な道のり。フィヨルド以上の絶景が見られるといっても過言ではありません。

ヒョース滝で一時停車
↑【左】フロム鉄道車内。  【右】ヒョース滝へのプラットホーム。↑

 フロム鉄道は所要約55分。左右どちらの窓からも、広大な自然を見ることができますが、どちらかというと進行方向に向かって右側の座席のほうが眺めがよかったです。
 9:58、出発したかと思ったら、すぐに途中停車。ウッドデッキ様のプラットホームに降りるとありました、ヒョース滝

ヒョース滝
【右】フロム鉄道の目玉。↑


↑轟音をたてるヒョース滝。

 しばらく見とれていると、幻惑的な音楽とともに、ヒョース滝の中央部に赤い衣装を身にまとった女性が登場。この趣向には賛否両論ありそうですが、滝の真ん中に立つセイレーンの勇気は賞賛されてよいでしょう。

ヒョース滝
↑音楽とともに、赤い衣装を身にまとった女性が登場。


↑あいにくの曇り空でしたが、ヒョース滝は迫力がありました。↑


↑【左】ヒョース滝に向かって手を振る、フロム鉄道の乗務員たち。

 音楽が終わって女性が撤収すると、「電車に戻ってください。」というアナウンスがありました。ヒョース滝を出発し、再びフロム鉄道の旅。チェコから来た旅行者も、■■たちと同様、車窓越しに写真を撮っていました。
 ■■たちはミュルダールからフロムまで下るルートでフロム鉄道に乗りましたが、欲を言えば、上りのほうがより感動が大きかっただろうと思います。

フロム FLAM
ソグネフィヨルド Sognefjord

アクセスしやすく人気のあるノルウェー最大のフィヨルド。世界一長く(全長204km)、世界一深い(最深部1308m)。ベルゲンの北から大地を裂くように内陸に伸び、先に行くほど、何本もの細いフィヨルドに枝分かれしている。

 10:45、フロム駅到着。鉄道を降りると、眼前にはソグネフィヨルドが広がっていました。

 「うぁー!」
 「高度が下がったのに、寒くなったね。」

フロム駅
↑【左】フロム駅に到着。


↑【左】乗ってきたフロム鉄道と、ここでお別れです。

フィヨルド
↑いよいよフィヨルドへ。

フィヨルド
↑長袖でも、少し肌寒いくらいでした。

 この地には、今までに■■と●●が訪れたどの場所とも違う、偉大な自然だけがもたらす空気がただよっていました。長袖でも少し寒いくらいでしたが、フェリーに乗り込むとその寒さはより顕著なものとなりました。

 「これを着よう♪」

 ■■が、かばんから青いウィンドブレーカーをとりだしました。これは、日韓ワールドカップの記念品でもらったもの。


↑フェリーのデッキは、観光客でいっぱい。


↑【左】グドヴァンケンまで、およそ90分の旅。  【右】フェリーの乗組員。↑

 フェリーは、11:00にフロムを出発しました。ソグネフィヨルド。正確には、ソグネフィヨルドの内陸最奥部、先端部分のアウランフィヨルドを東から西へ向かう、90分の船旅。


↑フェリーはスピードを上げて西へ。↑


【右】鳥たちの群れが、フェリーに近寄ってお出迎え。↑


↑自然と共存する村人の家々。

 ふもとには村が点在していました。

ソグネフィヨルド

アウランフィヨルド

神々の声




【右】フェリーにあったフィヨルド・マップ。↑

ノルウェーフィヨルドの旅 フィヨルドの美しさは、何といっても、浸食による山肌のライン。自然が生んだ曲線はそれぞれ1つずつ違い、それぞれが迫ってきては通り過ぎていきます。雄々しい断崖もあれば、しなやかな緑の斜面もあり、■■と●●の目を楽しませてくれました。

 「それにしても、風が強いね~。」
 「フィヨルドおろしだね♪」
 「いったんフェリーの中に入ろう。」


↑【左】フェリーの内部。  【右】遅めの朝食。↑

 フェリー内に入り、ホテルでつくってもらったサンドイッチを船内で食べました。そして、少し休んだ後、再びデッキへ。

操縦室
↑フェリーの操縦室。


↑はるばる来ました、フィヨルドに!

 部屋の中が中心だった、昨日までの日本での生活とは180度違うこの景色。まるで渓谷が天空を支えているよう。こういった非日常感を味わうことこそ、旅行の最大の醍醐味の1つでしょう。


【右】神々の言葉を代弁するかのようなフィヨルド。↑

グドヴァンケン
【右】グドヴァンケンに到着。ここの景色も絶景でした。↑

グドヴァンケン GUDVANGEN

 フェリーは、12:30にグドヴァンケン到着。あっという間のフィヨルド・クルーズでした。
 グドヴァンケンも、それは美しい場所でした。お土産屋の前に小さなトロルがいました。フェリーの到着を待ち構えていたバスが、12:45に発車。

 「アジュー(さようなら) フィヨルド。」

※ 参考 NSB(ノルウェー国鉄)の公式ホームページ : http://www.nsb.no/
※ 参考 フロム鉄道の公式ホームページ : http://www.flaamsbana.no/

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 17日の旅行記は、後半へ続きます。グドヴァンケンを出発したバスは、ヴォス駅へ到着し、そこから再びベルゲンへ。ランキングに協力していただける場合、投票(この文章をクリック)してください♪

《17-b》 グドヴァンケン → ヴォス → ベルゲン

グドヴァンケン GUDVANGEN


↑ヴォス行きのバスが出発して、17日の旅行記後半がスタート。

 グドヴァンケン発、ヴォス行きのバスは、はじめの数分平坦な道路を進んだあと、曲がりくねった急坂を上っていきました。ここはスタルハイム渓谷。長髪の大きなノルウェー人運転手が、大きなハンドルを右に左にぐるぐる回し、大きなバスは細い山道をはみ出しそうになりながら進んでいきました。


↑【左】運転手は若い男性。【右】右は崖ですが日本のようなガードレールはありません。↑

 そして、崖を上りきったところにあるスタルハイムホテルの前で、バスはいったん停車。眺めを楽しんでください…という趣向のようですが、フィヨルドを見た直後では、スタルハイム渓谷に感動を覚えることはできませんでした。

スタルハイム渓谷
↑【左】スタルハイム渓谷。  【右】ホテルの前でいったん停車。↑


↑スタルハイムホテルと、バス。

ヴォス VOSS

 13:50、バスはヴォス駅前に到着。ベルゲンとミュルダールの間に位置する町です。ベルゲン行きの電車が来るまで少し時間があったので、ヴォスの町を散策しました。


↑緑がきれいなヴォスの町。右後方の建物がヴォス教会。


↑石のベンチ。

 芝生の青さが印象的。ゆっくり時間が流れます。■■と●●が今までに海外旅行で訪れた町の中で、のどかさにかけては随一でした。


↑【左】ヴォス駅。

 ヴォス駅を14:35発。ノルウェー国鉄に乗ること76分。ベルゲン駅に15:51到着しました。これで、ソグネフィヨルド観光は終了。

 まとめとして、『ノルウェー・イン・ア・ナットシェル』利用による、ベルゲン発・ベルゲン着のソグネフィヨルド観光のタイムテーブルを掲載しておきます。

るるぶ北欧2005ベルゲン6:58発
 ↓(ノルウェー国鉄)
ミュルダール9:20着
ミュルダール9:50発
 ↓(フロム鉄道)
フロム10:45着
フロム11:00発
 ↓(フィヨルド観光船)
グドヴァンケン12:30着
グドヴァンケン12:45発
 ↓(バス)
ヴォス13:50着
ヴォス14:35発
 ↓(国鉄)
ベルゲン15:51着

※ このタイムテーブルは2002年7月のものであり、現在は変更されている可能性が高いため、これからフィヨルド観光を検討される場合、Norway in a NutshellのオフィシャルHP地球の歩き方・北欧などで最新の情報をお調べください。

ノルウェー・イン・ア・ナットシェル
↑ノルウェー・イン・ア・ナットシェル。

ベルゲン BERGEN

 1年の半分以上は雨が降るといわれているベルゲン。この日も曇りがちでしたが、雨が降っていないだけ、幸運でした。

アルメニング通り
↑ベルゲンのメインストリート、アルメニング通り。そして、奥に見えるヨハネス教会。

 ノルウェー第2の都市だけあって、メインストリートのアルメニング通りは、観光客がそこそこ多かったです。歩いていると、だいぶおなかが減ってきたので、17:10、港に面したレストランに入りました。


↑【左】池のそばの遊園地。  【右】レストランで遅めの昼食。↑


↑【左】ベルゲンの地ビール、ハンザビール。  【右】サーモンとホタテの料理。↑

 「さすがに、高い!」

 物価が高い北欧の、人気観光地。そして、港に面したロケーションの良さ。これだけそろうと、ビール1杯で50NKR(880円)。ブイヤベースと、魚介(サーモンとホタテ)のブルーベリーソース仕立てを頼みました。まずくはありませんでしたが、値段に比べて「……。」と思う味でした。

 「やっぱり、魚介類は日本がいちばんかもね…。」

 会計を済ませて、ふたたび観光を続けました。いったん食事をすると、それまでの体験がリセットされるような気がします。このときすでに、フィヨルドに行ってきたことがだいぶ前のことに感じました。

ブリッゲン
↑世界遺産に登録されている、ブリッゲン地区。

 レストランを出て、ベルゲン港を左に見ながら歩くこと3分。有名なブリッゲン地区がありました。ブリッゲン地区は、ベルゲン港に沿ってかわいらしい三角屋根の木造建物が並ぶ一帯です。13世紀から16世紀にかけては、ハンザ商人の家や事務所として使用されていたようですが、現在はほとんどが雑貨屋かおみやげ屋になっていました。

ローセンクランツの塔
↑【左】ローセンクランツの塔。  【右】ベルゲン港。↑


↑【左】フロイエン山。  【右】ノルウェー国旗『スカンジナビアン・クロス』。↑

 そして、ローセンクランツの塔を見たあと、来た道を引き返して、ケーブルカーでフロイエン山に登ることにしました。このときすでに19:00でしたが、まだ夕方のような明るさ。
 ケーブルカー(往復70NKR・1232円)に乗ってフロイエン山山頂に登るとベルゲン市街が一望できました。

フロイエン山Floyen
↑【左】フロイエン山展望台。  【右】標高320mからの眺め。↑

フロイエン山展望台
↑雲にさえぎられて、ベルゲンの町はグレーに染まっていました。


【右】ベルゲンの南側はこのような感じ。↑

 日本では全くといっていいほど耳にしない『ベルゲン』という街が、このように確かに存在して、ここで多くの人がが生活をしている…ということを肌で感じるのが、なんだかとてもここちよかったです。

ベルゲンベルゲン市街地
↑【左】住宅地。  【右】カラフルな町並み。↑


【右】ベルゲン港からノルウェー海に出航するフェリー。↑


↑ローセンクランツの塔のそばに、大型フェリーがありました。


↑展望台を少し歩いていると、優しそうな顔のトロルを発見。


↑【左】ベルゲンの象徴的存在である池。  【右】ケーブルカーで下山。↑

 19:30に下山すると、雲が少し晴れてきて、少し青空が見え始めました。ベルゲンの天候は、ガイドブックに書かれているとおり、変わりやすかったです。


↑【左】遊園地にあった像の頭に、鳩が乗っていました。20:04でこの明るさ。↑

 20:15にグランド・ホテル・テルミヌスに到着。

 「今日は、1日フルに観光したね~!」
 「お疲れさま♪」

 今朝、6:40にホテルを出てから、20:15にホテルに戻るまで。■■と●●は、13時間半の間に、とても充実した時間を過ごすことができました。

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 明日(7月18日)は、ベルゲンからストックホルムへ、空の便で移動します。北のベニスと呼ばれるストックホルムは、いったいどんな都市なのでしょうか。ランキングに協力していただける場合、投票(この文章をクリック)してください♪

2002年07月18日

《18-a》 ベルゲン → ストックホルム

ベルゲン BERGEN

 7月18日(木)。
 7:00から、ホテルで朝食。昨日つくってもらったサンドイッチの材料(パン、チーズ、ハム)をはじめ、スクランブルエッグ、ソーセージ、ニシンの酢漬けなどがビュッフェに並んでいました。


↑【左】ホテルの朝食。  【右】噴水池。↑

 朝食後、チェックアウトして、「Would you keep our baggage?」と言ってフロントにスーツケースを預かってもらい、ベルゲン観光に出発。
 この日もフロントの人は優しい感じ。そして、ノルウェーの人の英語は、とても聞き取りやすかったです。

 今日のベルゲンは、昨日を上回る快晴。早朝4時から昇っている太陽の日差しが強く照りつける中、魚市場へ向かいました。


【右】魚市場(Fisketorget)。↑


【右】魚市場で購入したサーモンサンド。↑

 魚市場は朝からにぎわっていて、いろいろな魚介類が売っていました。サーモンサンドを購入。
 おいしく食べていると、東のほうから、スーパーマーケットの袋を持って歩いてくる人がいました。

「あっちの方角に、スーパーマーケットがあるみたいだね♪」
「なるほど~。行ってみよう!」

 東に向かって歩いていくと、5分ほどでスーパーマーケットを発見。入ってみると、びっくり。500mLの缶ビールが、1本25NKR(440円)!北欧は物価が高いと聞いていましたが、この値段は尋常ではありません。
 スーパーマーケットを後にして、再びベルゲンの町を散策。


↑【左】壁のアート。  【右】再び池に。↑


↑『怒りんぼう』の像。

 ベルゲンは居心地のよい、穏やかな空気が流れる町で、もう少し長く居たい気分でしたが、そろそろ出発の時間。
 ホテルへ戻り、スーツケースを受け取って、バス乗り場へ行きました。空港行きのバスは、15分おきに出発していました。12:00発のバスに乗り、12:30にフレースランド空港に到着。


↑【左】ベルゲン駅ビルの地下。  【右】ベルゲン・フレースランド空港。↑


↑フレースランド空港内。↑

 SK864 ベルゲン14:25発 → オスロ15:15着
 SK318 オスロ16:15発 → ストックホルム17:15着

 今日はベルゲンから、オスロ空港を経由して、ストックホルム空港へフライト。少しあわただしい北欧旅行は、第2の国、スウェーデンに舞台を移します。

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 到着したストックホルムは北のベネツィアと呼ばれる海洋都市。ランキングに協力していただける場合、投票(この文章をクリック)してください♪

《18-b》 ストックホルム

ストックホルム STOCKHOLM

スウェーデンの首都。澄んだ水と新鮮な緑に満ち、『北欧のベニス』と呼ばれる美しい水の都。人口約75万人。13世紀からの古い街並みをもとに、人間環境を大切にする近代的な計画理論にのっとって造られた都市。


↑【左】飛行機から見た北欧の大地。

 17:15、ストックホルム・アーランダ国際空港に到着。ここからエアポートバスに乗りました。体格の大きい北欧人の中で、最も大きいといわれているスウェーデン人。彼らに合うように設計されたバスの座席は、非常に快適でした。
 うとうとしていると、ストックホルム中央駅付近のバスターミナルに到着。今日泊まるホテル、ラディソンSASロイヤル・バイキングはここから歩いてすぐのところにあるはずですが、寝起きなので右も左も分からない状態。

 「起きてすぐだから、目がしょぼしょぼするよ。」
 「ホテルはあれかな?」

 いつになく高級なホテル。このホテルも、H.I.S.をとおして日本から予約しておきました。今回の旅行は、2001年のドイツ・スイス旅行と違って、全てのホテルを日本から予約しておきました。
 なぜかというと、ドイツ・スイス旅行は10泊の行程でしたが、今回の北欧旅行はわずか6泊なので、ハイシーズンのこの時期に現地でホテルを探す時間が惜しかったからです。
 ラディソンSASロイヤル・バイキングの入り口は、当然自動ドア。フロントにはスラリと背の高いスタッフが立っていて、笑顔で応対してくれました。バウチャーを見せ、チェックイン。
 荷物を置いて、市内観光へ出発した■■と●●は、セルゲル広場を通り、ガムラスタンと呼ばれる旧市街へ向かいました。

 「ストックホルムは階段が多い街だね。」
 「横に車イス用のスロープがある階段が多いよ。」
 「バリアフリーがなってますなぁ。」


↑【左】セルゲル広場近辺。


↑【左】ヴェルステルロングガータン。  【右】ガムラスタンで最も細い路地。↑

 「スウェーデン人は半袖Tシャツに短パンの人ばかりだね。」
 「あんな薄着でいられるほど暑くはないと思うけれど…。」
 「温覚の質が違うのかな♪」

 ガムラスタンには、観光客が大勢。ガムラスタンの目抜き通り・ヴェルステルロングガータンには、ところ狭しと、密接して家々が建ち並んでおり、どこも1階はショップになっていました。
 大聖堂は『観光客お断り』の張り紙がしてあり、中には入れませんでした。

 南へ歩いていき、ガムラスタンを抜けて、セーデルマルム島へ。ゴンドーレンというゴンドラに乗ったあと、ディナーをしにレストランへ。トナカイの肉を注文しようとすると、「オフ・シーズン!」と言われてしまいました。ビーフステーキと、魚の卵がトッピングされたポテト料理を注文しましたが、このレストランもノルウェーのレストランと同様、価格が高いわりに味はそれほど……という印象でした。


↑【左】夕食。  【右】地下鉄の回数券。↑

 食後、ホテルへ戻ることに。地下鉄のチケットは、キップ20枚分に相当する回数券が、110SKR(1590円)でした。2人で1つの回数券を同時に使うことができる点は便利ですが、最低区間でキップ2枚分に相当する料金がかかるので、最低区間で1人11SKR(159円)。地下鉄でセルゲル広場付近のストックホルム中央駅まで戻って、そこからホテルに戻りました。22:00、ホテルに到着。

メトロ地下鉄
↑【左】ストックホルムの地下鉄。  【右】地下鉄から見えた景色。↑

 水の都・ストックホルムのラディソンSASロイヤル・バイキングで、優雅に眠りにつきました。


↑【左】シックな室内。  【右】北欧デザインのライト。↑

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 翌日は、美しい自然や屋外美術館、クルーズなどの写真が多数登場します。ストックホルムを観光したあと、北欧が誇る高速列車・X2000に乗ってマルメへ移動します。ランキングに協力していただける場合、投票(この文章をクリック)してください♪

2002年07月19日

《19-a》 ストックホルム(スカンセン)

ストックホルム STOCKHOLM

スウェーデンの首都。澄んだ水と新鮮な緑に満ち、『北欧のベニス』と呼ばれる美しい水の都。人口約75万人。13世紀からの古い街並みをもとに、人間環境を大切にする近代的な計画理論にのっとって造られた都市。

 7月19日(金)。
 ラディソンSASロイヤル・バイキングで迎えた、北欧旅行3日目の朝。窓から見えるストックホルム中央駅付近の街並みには、小雨がぱらついていました。


↑ホテルの窓から見えた、ストックホルムの街並み。↑

 「ロイヤル・バイキングのバイキング(ビュッフェ)は、どんなかな?」
 「おお~、広い食堂だね~。あれ、和食があるよ?!」

 海外のホテルで朝食の食堂が吹き抜けだったのは、ここがはじめてかもしれません。小雨が降っているはずですが、天窓からは控え目な光が注いできます。そして驚いたことに、ビュッフェの一角には『日本の皆様、ようこそ』と書かれたブースがあり、ご飯、味噌汁、漬物、焼き鮭などが揃っていました。ストックホルムは、日本人客の味覚にとってもバリアフリーのようです。
 日本を離れてまだ3日余りなので、そちらのブースにお世話になることはなく、ソーセージ、ベイクドポテト、シリアルなどを食べましたが、もしも長い旅の途中でこの朝食に出会っていたら、おそらく日本食にとびついたでしょう。


↑【左】ホテルの食堂は吹き抜け&天窓でした。


↑【左】ブレックファースト。  【右】さぁ、今日も出発。↑

 朝食をとっている間に、小雨が降りやんだようです。今日も楽しく、観光に出発!


↑【左】ストックホルムの信号機。  【右】歩行者信号の押しボタン。↑

ハリポタ
↑【左】おもちゃ屋のウィンドウ。  【右】LEGO製ハリーポッター。↑

 まずは、ウィンドウショッピングをしながら北東へ向かい、ヒュー広場へ。ここには、年に1度ノーベル賞授賞式がおこなわれる、コンサートホールがありました。■■と●●が訪れたこの日から数えておよそ半年後、2002年12月10日に、小柴昌俊さん(物理学賞)と田中耕一さん(化学賞)がメダルを授与された場所です。
 そして、ヒュー広場の細かい石畳の上には、花、フルーツ、野菜などさまざまなものを売るお店が集まり、朝早くから青空市場が開かれていました。フルーツ店のおじさんがぶどうの味見をさせてくれたりして、なかなか親しみやすい雰囲気♪


↑ノーベル賞授賞式がおこなわれる、コンサートホール。

ヒョートリエット
【右】ヒュー広場の青空市場には、野菜やフルーツがいっぱい。↑


↑【左】キン肉族の証明であるKINマーク?  【右】バス停にある地図。↑

 その後、47番バスでユールゴルデン島に向かいました。バスと地下鉄はキップが同一なので、昨日購入した回数券でバスに乗車。
 ユールゴルデン島はストックホルム東部にあり、総面積10平方kmのうちの大部分が緑に覆われている島です。もともと緑の多いストックホルムですが、ユールゴルデン島の森林面積は半端ではありません。

 バス停で下車し、まずはチボリ公園へ。『チボリ公園』といえば、コペンハーゲンのそれが有名ですが、実はストックホルムにも存在します。


↑【左】チボリ公園。


↑花がいっぱい。

 チボリ公園はまだ開演前でしたが、なぜか門が開いていて、中に入ることができました。芝生の匂いがほのかにただよう、雨後の園内。コペンハーゲンのものより小規模ですが、花がいっぱい咲いていました。


↑生物学博物館。■■が入口の前にいます♪

 続いて、どことなく日本の古民家を連想させる生物学博物館へ。ここもまだ開いていなかったため、外から眺めるだけにして、それからスカンセンに行きました。
 スカンセンは1891年につくられた、世界初の野外博物館。入場料は1人60SKR(867円)。

SKANSEN
↑ベルゲンのブリッゲン地区に続いて、おしゃれな公衆電話を発見!

 スカンセンの面積は0.3平方km。ニューヨークのセントラルパークの1/10の広さですが、実際に全てを歩いて周る時間はなかったので、まずはケーブルカー(Bergbana)などをつかって上まで登り、それからスカンセン内を散策することに。

SKANSENS BERGBANA
↑ケーブルカー。通称 SKANSENS BERGBANA。走行距離はおよそ200m。


↑【左】線路は続くよ どこまでも♪  【右】意外に静かなケーブルカー。↑

 ケーブルカーを降りると、本当に静かな場所。右も左も分からず、どちらへ歩いていけばいいのか迷っていたところ、トナカイや孔雀が出迎えてくれました♪


↑【左】ケーブルカー乗り場  【右】小屋にはトナカイが。↑

 このあたりは、小屋や池が点在し、孔雀や鴨、あひるが放し飼いにされているスコーネゴーデンという地域。射的場の上にたなびく、青地に黄色の十字がりりしいスウェーデン国旗。この国旗のデザインは、12世紀にスウェーデン王・エリックがフィンランドとの戦いの最中に見た「青空に黄金の十字架」の言い伝えに由来するようです。


↑【左】園内を自由に歩きまわっていた孔雀。  【右】首を半回転。↑


↑『計画された緑』のストックホルムを象徴する1枚。


↑【左】小屋の壁面を、リスがよじ登っていました。  【右】市街地を一望。↑

ロッタの北欧スケッチ旅 トラクターや水瓶を持った人が自然に行き交っていて、片田舎にピクニックに来たような感覚に。
 そして、展望台からストックホルム市街を眺めることができました。街を眺めていると、いかに生い茂った木々が多いかが分かります。

 「ストックホルムには緑がいっぱいあるんだね~。」
 「緑に囲まれた都会。ストックホルムの人々は、自分たちの望む都市を、計画に基づいて創ったんだね。」


【右】スカンセンの入り口。↑


↑【左】教会のようないでたちの、北方民族博物館。


↑ストックホルムは、整然として品がある印象でした。

 1時間ほどスカンセンを散策したあと、再びストックホルム中心部へ、バスで戻りました。交通の便がいいので、ストレスを感じません♪

 「次は、遊覧船に乗りにいこう!」
 「うん♪」

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 ストックホルム観光編は、後半に続きます。遊覧船乗り場へ行く道の途中で、力作ぞろいの野外美術館に遭遇。

《19-b》 ストックホルム → マルメ

ストックホルム STOCKHOLM

 路線バスでストックホルム中心地まで戻り、遊覧船乗り場に歩いて向かう途中、何やら面白そうな場所を通りかかりました。
 そこは、ベルツェリー公園の屋外美術館。世界各地の印象的な遠景を捉えた大判写真が、たくさん飾られていました。ヨーロッパだけでなく、アジア・アフリカ・オセアニア・アメリカなど世界中の写真が、コンクリートの壁にそれぞれ独立して展示。


↑【左】ベルツェリー公園。  【右】とてもキュートな作品。↑


↑海にもさまざまな表情があります。見れば見るほど、味わい深い作品。

 作品数は50を超え、そのどれもが「う~ん。」とうなってしまうほど美しい写真。質の高い芸術は、心のキャンバスを白色に戻してくれます。作品も素晴らしかったですが、その作品に対峙したスウェーデン人の表情がまた、実によかったです。

「ストックホルム、かっこいいね~。」


↑【左】密集する住宅。  【右】野外美術館の作品群。↑


↑美麗な赤い山脈。

 その後、遊覧船乗り場まで歩いていきました。
 11:30から、1時間弱のクルージングに出発。気持ちよく快適でしたが、水上から見た水の都の風景は、屋外美術館に比べるとimpressiveではありませんでした。


↑【左】出発進行!  【右】遊覧船内のモニター。↑


↑【左】音声ガイドは多言語。  【右】遊覧船内。↑


↑意外と印象に薄い、遊覧船からの景色。↑

 クルーズの後、BLA DORRENというレストランで、少し遅めのランチをとりました。


↑【左】地底からの帰還。  【右】昨日乗ったゴンドーレン(エレベーター)。↑


↑【左】ランチはこのお店で。  【右】ランチのドリンクは、ビールも可。↑

 ランチ(サラダ+メイン+ドリンク)は、90SKR(1,300円)。北欧にしてはかなりリーズナブルな価格でした。ドリンクは、うれしいことにビールもOKだったので、さっそくビールを注文。はじめは店内に座りましたが、天気がよくて気持ちよさそうだったので、店員さんにお願いした上で、テラス席に移動しました。


↑ポテトの上に、シーフードのマヨネーズ和えが乗ったメイン料理。


↑【左】もう1つのメイン料理、ステーキ。  【右】サラダ。↑

 ポテトの上に、シーフードのマヨネーズ和えが乗ったメイン料理は、■■と●●の味覚にぴったりで、この旅行中いちばんの美味しさでした♪

 ランチのあと、市街地でショッピング。サンタクロースの人形や、かわいい絵はがき。16:00ごろから、また雨が降り始めました。
 ホテル(ラディソンSASロイヤル・バイキング)に戻ってスーツケースを受け取り、ストックホルム中央駅へ。ホテルの地階がストックホルム中央駅につながっているので、雨に濡れずに駅へ行くことができました。

 ガムラスタン、スカンセン、屋外博物館、クルーズと、駆け足で周ったストックホルムとはもうお別れ。
 ■■と●●は、X2000という名前の北欧版新幹線に乗って、ストックホルムからマルメまで移動しました。座席はとてもゆったり。2等のチケットを購入したのですが、進行方向に背を向けた座席になってしまったので、窓口で「進行方向に座席にして欲しい」とたのんで席を替えてもらったところ、料金は2等のままで、1等の座席に変更されました。

「ラッキー♪」
「2等でもゆったりしているみたいだったけど、1等の座り心地は格別だね!」
「ファーストクラスだよね~♪」

 ストックホルム17:15発 → マルメ21:46着。
 このタイムスケジュールが狂うことはありませんでした。

ストックホルムのゴンドーレン前X2000
【右】ストックホルムとコペンハーゲンを結ぶ、スカンジナビアン超特急・X2000。↑

ストックホルム中央駅の一風景
↑ストックホルム中央駅の一風景。


↑11番ホーム。17:15ストックホルム発、マルメ行き。


↑X2000、1等列車内の座席は50%程度埋まっていました。

マルメ MALMOE

 ストックホルムに比べてだいぶ緯度が低くなったためか、21:46に到着したマルメは、雨は降っていなかったものの、すでに深い闇に包まれていました。
 マルメのように日本人にとってほとんど知られていない外国の街に降り立つと、■■はなんとなく凛とした気持ちになります。


↑X2000は定刻どおり、マルメ中央駅に到着。

 マルメ中央駅から歩くこと10分。4泊目のホテル、スカンディック・ホテル・クラメルに到着。


↑4泊目、マルメのホテル(スカンディック・ホテル・クラメル)に到着。


↑モダンな部屋。↑


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 さぁ、北欧旅行もいよいよ終盤です。明日はマルメからコペンハーゲンまで、開通したばかりの橋を通って電車で向かいます。

2002年07月20日

《20-a》 コペンハーゲン (i-パルケン・シュタディオン)

コペンハーゲン COPENHAGEN

北欧ルネッサンスの建築美を惜しみなく見せるデンマークの首都。現在市街地では、建築物の撤去が容易に許可されていない。外観は昔のまま残し、内部のみを造り変える配慮・徹底した政策が功を奏し、街はいつまでもその華麗な重量感を持ち続けている。


↑コペンハーゲンにようこそ!

 2002年7月20日(土)。デンマークの首都・コペンハーゲンでの、快晴の昼下がり。

 ■■と●●の向かった先は、FCコペンハーゲンというクラブチームのホームスタジアムである、i-パルケン・シュタディオン
日韓ワールドカップ2002が終わったばかりの7月、まだ欧州のリーグ戦は始まっていませんが、この日はここで、FCコペンハーゲン(デンマーク)vsクラブ・ブリュージュ(ベルギー)のプレシーズンマッチが行われます。

iPARKEN
↑【左】i-パルケンの入場口。  【右】ゲートの案内板。↑


↑【左】コカコーラ、ビール、ポップコーン、チュロス、ホットドッグが販売されていました。

店員国旗
↑【左】「いらっしゃいませ!」  【右】デンマーク国旗。↑

ようこそ
↑デンマーク語表示の電光掲示板。

 ファンショップがスタジアムの外に併設されており、そこでFCコペンハーゲンのマフラーを購入しました。
 そして、試合開始の40分ほど前に当日券を買ってスタジアム入場。
 入るとすぐに売店がありました。ビールはもちろん、デンマークが誇るカールズバーグ。1杯32DKR(557円)と、北欧にしては良心的な価格。

i-PARKEN
↑美しいi-パルケン。コカ・コーラの大きな広告が目立つゴール裏。


【右】短い夏を楽しむデンマーク人。↑

 カールスバーグを片手に、スタジアムのスタンドへ。初めてのスタジアムのゲートをくぐると、大きなサッカー場の緑の芝と赤い観客席が目に飛び込んできました。
 昔『I'll(アイル)』のTVコマーシャル。イタリアを訪れた日本人カップルが、サン・シーロ(ミラノ)のスタンドへ出る瞬間のシーンを鮮やかに描いていました(記憶違いだったらすみません)。どんなスタジアムでもこの瞬間はとても鮮烈であり、極端な話、この瞬間のためにスタジアムを訪れるといっても過言ではありません。

ピッチ
【右】マッチ箱型のスタジアムで、スタンドとピッチの距離が非常に近いです。↑

 イングランドのハイバリー(アーセナルのホームスタジアム)に似ていて、ピッチと客席がとても近く、40000人収容のマッチ箱型スタジアム。雰囲気は抜群によさそうです。

 さて、スタジアムでしばし練習を眺めていると、そばに座っていたデンマーク人が話しかけてきました。大柄な中年男性2人(仮名ダンと仮名トマス)と、20代女性1人(仮名ジョディ)の3人組。みんな英語がしゃべれる様子。フレンドリーで面白そうだったので、さっそく■■と●●はこの3人の隣の席に移動。
 旅先の会話の定番・「どこの国から来たの?」から始まり、「素晴らしいスタジアムだね!」と言って会話がふくらみ、それからこれまでの旅の行程、行ったことのある国などをカタコトの英語で話しました。


↑右がダン(仮名)。職業は教師らしいです。


↑【左】左がジョディ(仮名)で、右がトマス(仮名)。  【右】「カンパーイ!」↑

 しばらくすると、トマスがビール(5本セット)を買ってきておごってくれました。

ジョディ「お酒を飲むとき、日本では何て言うのかしら?」
●●「乾杯よ♪」
トマス・ジョディ「カンパーイ!」
■■・●●「カンパーイ!」

 ビールを飲んでみんなすっかり打ち解けたころ、FCコペンハーゲンとクラブ・ブリュージュのイレブンが入場してきました。サポーターの拍手は、プレシーズンマッチに似あわない大きさでした。


↑【左】白のユニフォームがFCコペンハーゲン。  【右】開始前の挨拶。↑

ライオン君
↑試合開始直前のピッチを闊歩するマスコット。


【右】ゴール裏も天井がありました。↑

■■「誰がいちばん有名かな?」
ダン「んー、ミルトンだな。(笑)」
●●「あっ、本当だ。ミルトンがいる!」

 キム・ミルトン・ニールセン。日韓W杯で準決勝のブラジルvsトルコ戦などの主審を務めた、優秀な審判です。長身で有名。こんなところでミルトンに会えるとは思いませんでした。そのミルトンのホイッスルで、キックオフ。

ミルトンブルージュ
↑【左】欧州屈指の審判、デンマーク人のキム・ミルトン・ニールセン。


【右】中盤でタメをつくるブリュージュ。↑


↑FCコペンハーゲン、フリーキックのチャンス。

■■「FCコペンハーゲンのプレイヤーでは誰が有名?」
ダン「誰もいないよ(笑)」
ジョディ「ズゥマ!」

 シブシソ・ズマは、南アフリカ共和国代表選手で、2000/01シーズンのデンマーク・リーグMVP。FCコペンハーゲンではフォワード登録ですが、日韓W杯では南アフリカ代表ミッドフィルダーとして3試合に出場しました。独特のボールタッチとスピードが持ち味で、昔ミランにいたイブラヒム・バ(フランス)のような風貌。


↑ゴール前の肉弾戦。


【右】南アフリカ代表・ズマの、柔らかいドリブル。↑


↑3人でボール奪取に成功したFCコペンハーゲンですが、惜しくもファウル。

 FCコペンハーゲンは、1992年創立の新しいクラブチーム。KBコペンハーゲンとB1903コペンハーゲンという2チームが合併してできたチームで、創立当初に英雄ミカエル・ラウドルップが所属したこともあります。
 クラブ・ブルージュは、日本での知名度は高くありませんが、1977/78シーズンのチャンピオンズ・カップに準優勝したことがある古豪。2005/06シーズンのチャンピオンズ・リーグにも出場し、グループリーグで2勝をあげている好チームです。


↑【左】ドリブル突破。  【右】眉毛も髪の毛も薄い金色の、かわいい子供。↑


↑ゴール裏とバックスタンドの間には、ガラス張りのビルが存在。

 試合は、3-1でFCコペンハーゲンが見事勝利。すると、サポーターはまた、惜しみない拍手。スタンディング・オベーション。


↑【左】プレミアリーグっぽいサポーター。  【右】スタンディング・オベーション。↑


↑試合後、5人でしばし歓談。↑


↑陽気なダン、優しいトマス、きさくなジョディ。

 試合後も少しスタジアムに残って、とりあえず「ダニッシュ・ダイナマイツ!」「ラウドルップ・シュマイケル・スーパースター!」とデンマーク人が喜びそうな言葉を連呼したり、「カンパイ・ラガー・ラガー・イェイ!」とTOKIOの歌を教えたりして、親睦を深めました。
 すると、トマスが「別荘に来ないか?ここから15分のところにある。」と言うので、■■と●●は、着いていくことにしました。
 i-パルケンを後にして、5人で北へ歩くこと30分。木組みの家があり、ここにはトマスのお母さんもいました。

 芝生の上に椅子とテーブルがあり、そこに座ると、あまり冷えていないビール(ツボー)やアイスティーを持ってきてくれました。


↑ダーツに挑戦。結果は、日本チーム(■■と●●)の善戦むなしく敗退。

 ダーツで遊んだあと、ミカエル・ラウドルップがかつて日本のヴィッセル神戸というチームに所属していたことや、2002日韓ワールドカップで■■と●●が観戦したデンマークvsイングランドの試合の思い出などを話しました。
「ぼくたちは残念ながら、デンマークの試合はイングランド戦しか見ていないよ。なぜなら、ぼくたちは韓国じゃなくて日本に住んでいるから。」

※注:2002日韓W杯でのデンマーク代表は、グループリーグの3試合は韓国で戦い、決勝トーナメントの1回戦から日本に来たのです。

 ツボーで酔いがまわった■■が、デンマーク代表選手・テフティングの真似をしたりすると、非常にウケました。真似といっても、首をすぼめて人相を悪くするだけですが(テフティングは首が短くコワモテでスキンヘッド)、まさか日本人がテフティングを知っているとは、ダンたちも思わなかったでしょう。やはり、フットボールは世界共通の言語だということを、肌で実感しました。

■■「ジャパニーズ・ランゲージ・スクール!」
ダン「スシ!」
■■「オッケー…。マグロ!…マグロ・イズ・ツナ。」
ジョディ「マグーロ。イエース。」
■■「トロ!…トロ・イズ・ツナ。」
ダン・トマス・ジョディ「(笑)」


↑コペンハーゲンの別荘地。簡素な木造建築。


↑コペンハーゲンの夏は、21:00をまわっても明るかったです。

 まだまだ明るい北欧のサマーナイト。

■■「人魚姫を見るのは、明日でいいよね♪」
●●「うん♪」

 彼らとの楽しい時間以上に貴重なものは、何もありませんでした。日常からの脱出が旅行の目的なら、これこそ理想的な旅と言えるでしょう。
 旅先でその日知り合った人の家に遊びに行くときは、十分気をつけなくてはなりません。『君子 危うきに近寄らず』という諺もあります。しかし、勇気を持って一歩を踏み出すと、とても楽しい世界が待っている場合もあることを知りました。

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 コペンハーゲンのi-パルケン・シュタディオンと、郊外の別荘。いかがでしたか?翌日は、アンデルセンの故郷、オーデンセに向かいます。

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