オビドス OBIDOS
谷間の真珠
オビドスのHospedaria Louroで朝を迎え、6:35起床。
オビドスの風景を描いた美しいアズレージョのある食堂で、6:50から朝食。オーブンがあり、トーストを焼くことができました。
↑Louroで朝ご飯。オビドスの街を描いたアズレージョが見事。
↑【左】シンプルなブレックファースト。 【右】かわいらしいLouro。↑
7:42にHospedaria Louroをチェックアウト。実に快適なホテルでした。バス停に行く途中、飛行機雲が2つ、空にアーチをかけていました。その飛行機雲以外にも、今日は少し雲が空に浮かんでいます。
↑【左】飛行機雲。 【右】オビドスとお別れです。↑
7:55オビドス発リスボン行きのバスが、3~4分遅れてバス停に現れました。このバスは、直接リスボン(カンポ・グランデ駅前のバスターミナル)に到着するバスで、1人5ユーロ(700円)。
『谷間の真珠』と形容されるオビドスと、お別れです。2階建てバスの2階の最前列が空いていたので、そこに座りました。眺めがよいですが、窓は結露状態。隣りに座っていたおばさんは、窓をふくためのタオルを持っていて、しきりに窓を拭いていました。このおばさんはおそらく、このバスで毎日リスボンまで通勤しているのでしょう。
リスボン LISBOA
9:00、リスボン(カンポ・グランデ駅前のバスターミナル)に到着。
メトロでアヴェニーダ駅で降り、12月4日に宿泊したPENSAOアレグリアへ行きました。フロントの人は、12月4日にいた人と同じだったので、話がスムーズでした。今日も25ユーロ(3500円)の401号室に宿泊することが決定!
旅行のラスト2日(12月11日・12日)は、HOTELベルナを予約してあるので、これで、ポルトガル旅行中に宿泊する場所が全て決まりました。
アレグリアを出発し、レスタウラドーレス広場のマクドナルドの隣りにある両替所(CAMBIO)で両替をしました。ここのレートは【10,000円→70.6ユーロ】で、手数料が【2.2ユーロ】かかります。20,000円両替して、139ユーロになりました。
「ポルトより少しレートが悪いね。」
ちなみに、リベルダーデ通りにあった銀行(BNI)のレートは、【10,000→69ユーロ】で、手数料がなんと【8.5ユーロ】でした。ポルトガルでは一般に、銀行よりも両替所のほうがレートがよいみたいです。
↑メトロの駅によって、アズレージョはさまざまでした。↑
メトロのレスタウラドーレス駅から、コレジオ・ミリタール/ルス駅(上の写真【右】)へ。10:15着。
ここには、コロンボ・ショッピングセンターがあります。築10年くらい経っているでしょうか。壁や床が、ポルトのノルテ・ショッピングと比べてやや古かったです。
↑コロンボ・ショッピングセンター。
↑コロンボ・ショッピングセンターとは、コロンブスという意味らしいです。↑
↑【左】広大なコロンボのマップ。 【右】トイレ。↑
建物の中央に円形の吹き抜けがあり、そこにデコレーションされた巨大なクリスマスツリーがあり、これは見事。また、ヤシの木が、通路のところどころに配置されており、■■と●●の眼を楽しませてくれました。
コロンボ・ショッピングセンターは、ポルトのノルテと同じく、ファッション関係のショップが多く、中でも『Pull and Bear』という若者向けの洋服ショップは、デザインがかわいく、値段が手ごろだったので、■■はオレンジ色のジップアップ(29.9ユーロ:4180円)を1着購入しました。
3階がレストラン街になっていて、ケンタッキーやバーガーキング、マクドナルドなど、日本でもおなじみのファーストフードから、ポルトガル料理を出すレストラン、パステラリア、カフェまで、さまざまなお店が集まっています。
■■は『Pateo』というレストランのArroz de Pato(鴨の炊き込みご飯:4.9ユーロ:686円)を食べました。タイ米ライクな細めのお米の中に、鴨肉が非常にたくさん入っていました。
↑【左】Pateo。 【右】Pateoのアローズ・デ・パット(鴨の炊き込み御飯)。↑
●●は、『Sabores de Cintra』というパステラリアで、シントラ名物のケイジャーダ(チーズタルト:1ユーロ:140円)とコインブラ名物のアーモンドパイ(1.1ユーロ:154円)を買って食べました。
↑【左】Sabores de Cintraのお菓子。
↑【左】Sabores de Cintra。 【右】クリスマスツリー。↑
平日なので、昼休みの会社員のような人が多く見られました。12:00を回り、テーブルはほぼ満席。
食事後、地下1階にあるスーパーマーケット(CONTINENTE)へ。このスーパーも、とにかく広かったです。食品だけでなく、日用品や子供のおもちゃ(TVゲーム、LEGOブロック、人形など)も販売されており、クリスマスプレゼントでいっぱいの大きなショッピングカートを押しているお客さんを散見。本当に大きなショッピングカートに、本当にあふれるくらいの商品を入れている様は、アメリカ映画の専売特許かと思っていましたが、欧州でも普通に見られるようです。
スーパーマーケットの食品売り場を歩いていると、くさい匂いがただよってきました。
「くさっ!何だろう、この匂い?」
「あそこから匂ってるよ。」
↑【左】スーパーマーケット店内。 【右】山盛りのバカリャウ(干しダラ)。↑
そこには、ポルトガル人の国民食がありました。山積みにされたバカリャウ(干しダラ)です。食べると美味しいバカリャウも、料理される前はトリッキーな物体でした。
■■たちは、ドウロワイン(VINHO TINTO Caves Santa Marta:1.41ユーロ:197円)とポテトチップ(0.79ユーロ:110円)を買い、コロンボ・ショッピングセンターをあとにしました。
そして、コレジオ・ミリタール/ルス駅からメトロに乗車し3駅、ジャルディン・ズロジコ駅で下車。地下道を300メートルほど歩くと、もうおなじみのセテ・リオス駅に到着します。地下1階から1階にエレベーターで上がり、北東側の出口を出れば、そこはセテ・リオス・バスターミナルです。ここは、この旅で3度目の利用(1度目は12月5日、2度目は9日)。
↑各方面へのバスがセテ・リオス・バスターミナルを出発します。
↑【左】バスターミナルのチケット売り場。 【右】今日のバスは1階建て。↑
この日は、13:45発のバスに乗って、エヴォラに向かいました。
テージョから、アレンテージョ地方(テージョのかなたという意味)へ向かう、1時間45分の旅。距離にして110キロメートル。
ポルトガルの長距離バスの車内には、スピーカーから曲が流れてきます。そのため、好むと好まざるとにかかわらず、その曲を聴くことになります。たまに『ホテル・カリフォルニア』など馴染みのある曲が流れますが、たいてい知らないロック調の曲。ボリュームがもう少し小さいと助かるのですが。
また、このバスには、遠足(?)に行く小学生くらいの子供が10人程乗っていました。子供たちは元気です。スピーカーの曲よりもさらに大きな声で話し合っていました。
14:55、MONTEMOR NOVOという町に到着。子供たちはここで下車しました。■■は、エヴォラに着いたのかと思い、近くの座席に座っていた男性に「エヴォラー?」とたずねると、人差し指を立て、チッチッチッと指を左右に揺らしながら「ナォン。」と教えてくれました。ポルトガル人は、「ノー。」を意味するとき、人差し指を左右に動かすみたいです。バスは程なくして、エヴォラに向けて出発。
■■は、さっきスーパーで買ったドウロワインを飲みながらバスの旅を楽しみました。どこでもワインを飲めるように、コルク抜きを必ずカバンに入れるようにしています。
エヴォラ EVORA
2000年の歴史を神殿が見守る、白い街
予定到着時刻15:30よりも少し早く、15:23にエヴォラのバスターミナルに到着しました。エヴォラは、この旅最後の目的地。
↑【左】このバスでエヴォラに来ました。 【右】エヴォラのバスターミナル。↑
アレンテージョ地方の中心地、エヴォラは、世界遺産に登録されている、城壁に囲まれた都市です。空に雲が少しみえたものの、本日も晴天でした。
この街のサン・フランシスコ教会内部には、人骨堂という部屋があります。そこは、壁面、柱、そして天井が、なんと5000体もの人骨で埋め尽くされている部屋で、フランシスコ派の僧たちの修練の場だったそうです。■■は興味があったのですが、●●が「ちょっと怖いから、やめておこうよ~(>_<)。」と言うので、■■も「それもそうだね(*^-^*)。」と思いなおし、サン・フランシスコ教会には行かないことにしました。
バスターミナルは街の西側(城壁の外側)にあり、中心部までは少し距離があります。5分ほど歩くと城壁が見えてきました。
↑【左】エヴォラの城壁。 【右】エヴォラの路線バス。↑
↑【左】ごみ箱。 【右】オビドスの家々に似ている配色。↑
街の中の家々は、黄色や青にふちどられており、なんだかオビドスに似ています。城壁の内側に入り、まっすぐ歩いていくと、やはりおみやげ屋が散在していました。城壁から歩くこと8分、道が開けて、街の中心ジラルド広場に到着。と言っても、目に入ってくるものは、噴水、サン・アンタオン教会、カフェ、大きな岩、杖をついている老人、エヴォラ大学の大学生、そして客待ちしているタクシー数台くらい。まあ、普通の広場でした。ちなみにジラルドとは、12世紀に山賊から騎士に転身し、イスラム教徒からエヴォラを開放した英雄『恐れ知らずのジラルド』のこと。
↑【左】サン・アンタオン教会。 【右】『白い街』と呼ばれるエヴォラのジラルド広場。↑
右側に伸びる細い通りが、10月5日通りです。↑
↑ジラルド広場やエヴォラの街並みが描かれた、コルク製の絵はがき。
広場から東へ延びる10月5日通りは、かなり細い歩行者通路。幅3メートル程度ですが、ホテルやおみやげ屋がならんでいました。10月5日通りを抜け、カテドラル、ポサーダ・ドス・ロイオス、ディアナ神殿などの見どころが集中する一画に足を踏み入れました。
カテドラル
ロマネスク様式からゴシック様式に移り変わる時代に建てられた大聖堂。入口に、デフォルメされた像が並んでいました。外壁にはシミが多く、歴史とサウダージを感じさせてくれました。また、入口の階段では犬がシエスタしていました。
↑【左】10月5日通りを抜けると、カテドラル。 【右】荘厳な内部。↑
↑迫力十分の、高い天井。くすんだ色合いが、エヴォラのイメージにマッチしていました。
↑【左】豪華なシャンデリア。 【右】カテドラル入口で、気持ちよさそうにお昼寝。↑
カテドラル入口にある、デフォルメされた像。↑
ポサーダ・ドス・ロイオス
もと修道院だったポサーダ。オビドスのポサーダと違って、近代的な要素を極力排し、中世そのままのマヌエル様式を保っているポサーダで、ソファや戸棚など、本当に古い家具が大切に置いてありました。
宿泊はもちろんせず、レストランも利用しませんでしたが、こころよく内部を見学させてくれました。ロビーに新聞があったので、今週末のサッカーの試合日程をチェック。リスボンでは、12月11日(土)の21:15から、スポルティング・リスボンvsブラガの試合があるようです。
↑【左】エヴォラのポサーダ、ポサーダ・ドス・ロイオス。 【右】ポサーダの中庭。↑
↑【左】ロビーのツリー。 【右】中庭の廊下にテーブルが並んでいました。↑
↑【左】サンタがポサーダにやってきた。 【右】ここはもと修道院。↑
ディアナ神殿
ここにちょうど日本人ツアーの方々がいました。
ローマ時代の神殿。2世紀末に造られたコリント様式の柱が、前置きもほどほどにその存在感をを誇示していました。エヴォラ2000年の歴史の象徴であるディアナ神殿のすぐ周囲には、路上駐車の車が何台もあり、その無造作感に、ポルトガルという国の懐の深さを感じました。
↑ディアナ神殿。狩猟の神ディアナに捧げられた神殿であるとする説は、推測の域を出ません。↑
↑14世紀には、女王レオナールに反旗を翻した農民が、ここにたてこもったそうです。↑
↑花崗岩と大理石で造られた、コリント様式のディアナ神殿。
また、ディアナ神殿の北に位置する公園は高台になっており、遠くの水道橋や街並みを眺めることができました。
↑【左】奥に見える建て物がポサーダ・ドス・ロイオス。 【右】エヴォラの猫。↑
↑【左】公園の蛇口をひねった瞬間ッ! 【右】はるか遠くには、水道橋。↑
↑鳴らない鐘ですが、これも平和の象徴。
『まるで、町全体が博物館のようだ』とガイドブックに書かれているエヴォラ。確かに、こうやって文章にしてみると、見どころがたくさんある街に思えますが、実際に■■と●●がここを訪れたときは、それほど感動はなく、普通の街に感じてしまいました。これは、エヴォラに魅力がなかったのではなく、ポルトガルのその他の都市があまりにも魅力的過ぎたのが原因ではないでしょうか。
もし12月3日にエヴォラに訪れていたら、「わー、すごい!」と思っていたのかもしれません。
サン・フランシスコ教会とエヴォラ大学を除けば、エヴォラの主な観光スポットはこれで見たことになります。それなりに満足したので、おみやげ屋を見ながらバスターミナルまで戻ることにしました。
最初に立ち寄ったおみやげ屋のポルトガル人は、久々に嫌な人でした。10月5日通りにあったおみやげ屋なのですが、VISAカードやマスターカードのマークが入口に書かれていたので、合計で10ユーロおみやげを買おうとしたら「カードは使えない。」と言われ、■■が「現金は持っていない。」と答えたら、「銀行で両替してこい。」と言うのです。実際には当然10ユーロくらいは現金で持っていましたが、ここで払ってしまったら日本人がなめられると思い、買わずにこの店を出ました。そこから1分ほど歩いたところにある別のおみやげ屋(VISAが使えるところ)で、コルク製の絵はがきなどを10.2ユーロ(1428円)買いました。
ポルトガル人は他のヨーロッパ諸国とは比べものにならないほど優しい人が多かったですが、中には嫌な人もいます。当たり前の話なのですが、このようなことがあると、いい気分はしませんでした。いや、むしろ、優しい人が多いからこそ、たまに嫌な対応をされてしまったときに、■■と●●の心に深く負の感情が刻まれてしまうのでしょう。
17:45エヴォラ発、19:30リスボン着のバスに乗り、リスボンに戻りました。帰りは、予定より6分遅れて、19:36リスボン(セテ・リオス・バスターミナル)着。
リスボン LISBOA
↑【左】リスボンのメトロ、バイシャ・シアード駅。 【右】アヴェニーダ駅。↑
メトロでジャルディン・ズロシコ駅からレスタウラドーレス駅まで行き、12月4日にも訪れたレストラン、MODERNA RESTAURANTEに行きました。19:55にお店に入りましたが、今日はすいていました。
ビール(サグレス・プレタ) 2.15ユーロ(301円)×2本
クレメ・デ・マリシュコ 2.4ユーロ(336円)
ポルコ・ポルトゲーザ 6.7ユーロ(938円)
バカリャウ・ア・ブラーシュ 4.9ユーロ(686円)
↑【左】クレメ・デ・マリシュコと黒ビール。 【右】バカリャウ・ア・ブラーシュ。↑
サグレス・プレタは、サグレスビールの黒ビール。すっきりした味わいで、■■は普通のサグレスよりも、サグレス・プレタのほうが気に入りました。
コジト・ア・ポルトゲーザがあれば注文したかったのですが、今日も品切れ(?)だったので、ポルコ・ポルトゲーザと、バカリャウ・ア・ブラーシュを、スコラリに似たウェイターにたのみました。12月4日と同じく、スコラリに似たウェイターも、ミスタービーンに似たウェイターもいましたが、さすがに74歳のウィーンから来たジャーナリストはいませんでした。
「今ごろ、どこを旅しているのかな?」
「名前も聞かなかったけど、陽気な人だったよね。」
21:00、「ア・コンタ・ポルファボール!(お会計をお願いします)」
ミスタービーンに似たウェイターにVISAカードを渡し、テーブルチェックしました。
そして、PENSAOアレグリアに戻って、ベッドに倒れこみ、就寝。
メルカード・ポルトガル
ポルトガル製品専門の楽天市場ショップ。オリーブオイル、ワイン(ポルトワイン、ヴィーニョ・ヴェルデなど)、はちみつ、塩、雄鶏の置き物など、あなたの家までポルトガルをお届けします。