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2004年12月12日

【12】 リスボン

リスボン LISBOA

 楽しい時間はすぐに過ぎるものです。
 あっという間に、ポルトガル観光最終日。7:15に起床しました。

 本日は、まだ行っていない国立アズレージョ美術館、サンタ・エングラシア教会、サンタ・ジュスタのエレベーターなどへ向かうことにしました。
 7 colinasのチャージは、今日で最後。メトロの窓口で、1日分(2.9ユーロ)をチャージしてもらいました。

 朝食後、メトロでフィゲイラ広場まで行き、国立アズレージョ博物館方面へ向かうバスを探しましたがよく分かりませんでした。フィゲイラ広場の西にあるバスチケット売り場で、バス停の場所をたずねると、コルメシオ広場に行きなさいと言われ、徒歩でコルメシオ広場まで行きました。

フィゲイラ広場105番バス
↑【左】フィゲイラ広場のドン・ジョアンI世像。  【右】105番バス。↑

バス停のマップバスの車内
↑【左】バスの路線図と時刻表。  【右】大きなつり革。↑

 104番・105番のバス停を発見。これに乗ってIgleja Madre de Deusというバス停で下車すれば、国立アズレージョ美術館に行けるようなので、しばしバス停で待つことに。日曜日なので平日よりもバスの本数が少ないようです。
バスを待ちながら上空を見上げると、今日は曇り空。

 105番のバスが来たので乗車しました。バスは東へ向かい、10分ほどでIgleja Madre de Deusに着き、下車。
 ちなみにIgleja Madre de Deusとは、マドレ・デ・デウス教会という意味。アズレージョ美術館は、マドレ・デ・デウス教会を改装した建物なのです。

Museu Nacional do Azulejo入口
↑【左】国立アズレージョ美術館。  【右】入口。↑

 アズレージョ美術館は、日曜日なので入場無料(日曜以外は1人3ユーロ:420円)。アズレージョの作成方法の展示から始まり、宗教的なアズレージョ、近代的なアズレージョ、マドレ・デ・デウス教会に残されたアズレージョなど、さまざまなアズレージョが展示されていて、見る目を飽きさせません。10:20から11:10までじっくり見学しました。

アズレージョ美術館アズレージョ美術館
↑大きさも、時代もさまざまなアズレージョ。↑

きれいなアズレージョ
↑この色も、いいね。

アズレージョ美術館アズレージョ美術館

修道院を改装緑のアズレージョ

階段黄金の礼拝堂
↑【左】美術館の階段にも、アズレージョ。  【右】金色の礼拝堂。↑

礼拝堂の天井
↑きらびやかな、礼拝堂の天井。

1階の回廊
【右】1階の回廊。↑

 でも、■■はオビドスのホテルの食堂で見たアズレージョが、
 ●●はポルト・サン・ベント駅のアズレージョが、
 それぞれいちばんのお気に入りです♪

 余談ですが、12月12日(日)は、日本でトヨタカップが開催された日。■■と●●が7日に観たFCポルト(ポルトガル)と、オンセ・カルダス(コロンビア)の対戦。日本時間の19:05キックオフ、と言うことは、ポルトガル時間の10:05キックオフ。つまり、■■たちがアズレージョ美術館を見学していたときに、FCポルトは横浜でサッカーしていたのです。
 105番のバスで西へ戻り、サンタ・アポローニア駅前バス停下車。

サンタ・アポローニャ駅アルファマ地区
↑【左】サンタ・アポローニア駅。  【右】アルファマ地区の坂の途中。↑

 ここから坂を歩いて登ると、5分ほどでサンタ・エングラシアに到着する…はずですが、このあたりは道が複雑で、地図を見てもよく分かりません。坂が多く、意外に高い建物(5階建ての共同住宅など)が多く、道が狭いため、本当に近くに行くまで、教会の姿は見えないのです。
 歩いてきたおばさんに道をたずねると、■■たちの言葉がつうじなかったためか、近くのカフェのようなところに入り、そこにいたおばさん仲間と「あーでもない、こーでもない」とがやがや相談し始めました。このあたりはアルファマ地区と呼ばれる、リスボンの下町。ポルトガルでも、下町のおばさんパワーはすごいです。
 ●●が「サンタ・エングラシア」と発音良くたずねると、「あー、サンタエングラシアかい。あっちだよ。」と道を教えてくれました。
 「オブリガード」でお別れし、坂道を歩いていくと、石畳に雨が、ぽつぽつと。
 ずーーっとカバンに入れておいた傘が、旅行最終日になってようやく出番となりました。
 今まで、明らかに雨が降らなそうな日もたくさんありましたが、『傘を持っていると、雨が降らない』というジンクスを冗談半分で話し、結果的にずっと晴れ続きだったので、小さな折りたたみ傘をカバンの奥に忍ばせておいたのです。

共同住宅サンタ・エングラシア教会
↑【左】アルファマの共同住宅。  【右】サンタ・エングラシア教会がありました!↑

教会ドーム型の天井
↑【左】着いたときには、雨は止んでいました。  【右】ドーム型の天井。↑

 しかし、雨はものの5分ほどで止みました。教えられた道を行くと、ありました、サンタ・エングラシア教会。エンリケ航海王子やヴァスコ・ダ・ガマを祀っています。
 屋上が展望台になっていて、そこまで登りました。


↑展望台への階段を登っていく途中、下を眺めると…。

 1684年から建設をはじめ、1966年にようやく完成したこの教会は比較的新しいため、展望台までの階段が(教会にしては)かなり広く造られていました。このため、それほど足と股関節に負担はかかりませんでした。

 さあ、展望台。同じリスボンでも、晴れた日より曇った日のほうがサウダージ指数が高いようです。見える景色がリスボンの下町、アルファマ地区であるので、サウダージ指数はさらに上がります。風が強く肌寒いので、あまり長居はしませんでしたが、いい場所でした。

展望台サンタ・エングラシア教会
↑【左】展望台。  【右】アルファマ地区はサウダージ。↑

テージョ河
↑展望台から見える、雲とテージョ川。

 それから105番のバスでコルメシオ広場まで戻り、広場の3本北の通りから、28番市電に乗車しました。
 時計は12:00。

コルメシオ広場のそば28番市電
↑【左】コルメシオ広場のそば。  【右】28番の市電。↑

28番市電セッテ・コリーナシュ
【右】7 Colinas Cardを、市電内の機械にかざすと、認識されてピッと鳴ります。↑

 観光に便利な28番市電。家族連れやスペイン人のカップルなどの観光客と、地元客が乗っていました。坂や曲がり角が多く、揺れながら西へ走るトラムは、遊園地のアトラクションのように楽しい乗り物でした。市電内で12月12日の12:12になり、ちょっと得した気分。
 国会議事堂、エストレーラ聖堂など、若干マイナーな名所を車窓から楽しみ、市電は終点へ。ここでいちど全員強制的に下車させられ、同じ市電にまた乗車しました。終点から再出発する場合、運賃が新たにかかるみたいでしたが、■■たちは『7 colinas(1日乗車券)』を持っているので関係ありません。

 帰りの28番市電、カモンエス広場という小さな広場で下車しました。12:35。

 「そろそろお腹が減ってきたね。」
 「今日もまたショッピングセンターに行って昼食をとろうか。」
 「どこの?」
 「メトロでコロンボまで行こうか?」

28番市電の天井市電の天井
↑【左】28番市電の天井。  【右】市電に揺られて、日曜日のリスボン散策。↑

市電の床アルマゼンス・ド・シアード
↑【左】市電の床。  【右】アルマゼンス・ド・シアード。↑

 …と話しながら歩いていると、アルマゼンス・ド・シアードというデパートを、カモンエス広場から東へ徒歩5分の場所に発見。「おっ!」と思って入ってみると、そこは4階。丘の上側から入ったので、4階が入口になっているのです。そして、最上階(6階)に行くとありました、フードコートが!
 昨日、あまりの美味しさにおどろいた、LOJA DAS SOPASもありました!あの味をもう一度!昨日と同じスープを1つ(2.5ユーロ:350円)を食べました。うーん、おいしい!しかも、昨日の店より今日の店のほうが、角煮がいっぱい入っていました。

LOJA DAS SOPAS
↑LOJA DAS SOPAS のスープ。

 その後、14:00、アルマゼンス・ド・シアードから歩いてすぐのバイシャ地区にあるサンタ・ジュスタのエレベーターへ。このエレベーターも、『7 colinas(1日乗車券)』で乗ることができました。

デパートの中サンタジェスタのエレベーター
↑【左】サッカーグッズのショップ。  【右】サンタ・ジュスタのエレベーター内部。↑

エレベーター外観
↑【左】細長いタワー上の外観の、サンタ・ジュスタ。  【右】エレベーター内部。↑

ロシオ広場
↑ロシオ広場の奥の建物は、ドナ・マリア2世国立劇場。

 エレベーターで上まで昇ると、展望台。骨組みが弱そうで、なんだか今にも壊れそうな展望台。しかも風が強くて、■■はかなりこわかったようす。●●は、意外に涼しい顔。
 「人骨堂よりよっぽどこわいよー、これ。」

らせん階段おみやげの絵はがき
↑【左】さらに上へ登るためのらせん階段。  【右】展望台屋上のカフェ。↑

サン・ジョルジェ城
↑サンタ・ジュスタ通りの向こう、丘の上にはサン・ジョルジェ城。

 12月4日に訪れたサン・ジョルジェ城は、丘の上に今日も健在(当たり前ですが)。オレンジ色の屋根の街並みが広がっているのは、ヨーロッパなら珍しいことではありませんが、このリスボンという街は、濃いオレンジと薄いオレンジの混ざり具合が実に美しいのです。計算しているのではないかと思うほど。
 とはいえ、恐怖感は完全には拭えず、居合わせた観光客のおじさんに写真を撮ってもらい、寒さのせいにしてエレベーターを下りることにしました。

撮影してもらいましたパステイス・デ・バカリャウ
↑【左】おじさんに撮ってもらった写真。  【右】パステイス・デ・バカリャウ。↑

 その後、まだ食べていなかったと思い、パステラリアでパステイス・デ・バカリャウ(1ユーロ)を食べていたら、また雨が降り出しました。

 雨宿りにと、またアルマゼンス・ド・シアードに戻り、カフェでひと休み。

 キッシュ2ユーロ(280円)
 ビール(SUPER BOCK)1.2ユーロ(168円)

 キッシュは電子レンジで温めてくれました。ホウレン草の味が口の中に広がります。

キッシュとスーペルボックグロリア線のケーブルカー
↑【左】カフェのキッシュとビール。  【右】グロリア線のケーブルカー。↑

 ビールを飲み終えた頃、筋書きどおりに雨が止んだので、少し街を歩き、15:50、グロリア線のケーブルカー(昨日の夜に写真撮影したケーブルカー)に乗車。丘の上に登りました。エレベーターやケーブルカーで登るとあっという間なのですが、実際にこの坂を登るとなると、かなりきついと思われました。

グロリア線のケーブルカー
↑出発進行!グロリア線のケーブルカー。

ケーブルカーの座席は木製
↑【左】ケーブルカーの座席は木製。  【右】細かい大理石を敷き詰めた石畳。↑

 ケーブルカーの停車したところから右に行くとすぐに、サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台という、何やら難しい名前の展望台(公園)がありました。サンタ・ジュスタのエレベーターでさっき出会ったおじさんと、ここでまた偶然会ったので、また写真を撮ってもらいました。

さようならリスボンありがとう
↑【左】サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台へ。  【右】リスボンを見納め。↑

 さぁ、これでリスボンの景色は本当に見納めです。東に見える、サン・ジョルジェ城。そして、先程も述べたオレンジ色の屋根とベージュ色の壁の家々。

 「さよなら、リスボン。」
 「オブリガード、ポルトガル。」

lisbon map
↑【左】地図の先に、同じ景色が広がります。  【右】「さよなら、リスボン」↑

 大きな満足感と、少しばかりの切なさを胸に感じて、■■と●●の旅は、この瞬間、この場所で幕を閉じました。

 その余韻で、またスーパーに行き、おみやげ用のワインを数本購入。
 そして、夕食。

 22:20にHOTELベルナに戻ると、日本で開催されたトヨタカップの再放送がテレビ中継されていました。FCポルトがPK合戦の末、勝利。見事、クラブチーム世界一の座に。

おみやげ用ワイン新聞
↑【左】おみやげ用のワイン。  【右】昨日の試合結果が載ったスポーツ新聞。↑

FC Porto TOYOTA CUP
↑A BOLA誌。FCポルトの選手は、トヨタカップ前に秋葉原へ。

 もうこれ以上何も入らないくらい満杯になったスーツケース。逆に、つめこみ過ぎなかった今回の旅行行程。満面の笑みの■■と●●。そして、静かに更けていく最後の夜。こんなにいい場所、こんなにいい時間は、世界中を探しても、そう簡単には見つからないでしょう。

 「さよなら、リスボン。」
 「オブリガード、ポルトガル。」

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