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2004年12月05日

【5-b】 ナザレ

ナザレ NAZARE

イワシの美味しい観光漁村

セテリオス・バスターミナルナザレ・バスターミナル
↑【左】リスボンのバスターミナルを出発。  【右】ナザレのバスターミナルに到着。↑

 15:55、予定より5分遅れてナザレ・バスターミナルに到着。ここは、町の中心地・プライア地区に位置しているので、とても便利。小さな町のバスターミナルですが、きちんと屋根がついていました。
 明日の目的地(コインブラ)へ向かうバスの時刻表を忘れずにもらい、本日のホテル探しに出発。
 客引きのおばさんが話しかけてきましたが、とりあえず相手にしないで、まずは、『地球の歩き方』』『個人旅行』『ワールドガイド』の3誌に掲載されていて、バスターミナルから徒歩90秒の好立地、Residencialアデガ・オセアーノをあたってみました(Residencial=安いホテル という意味)。

 フロントで、
  朝食なしで海の見えない部屋が、1人1泊15ユーロ(2人1泊30ユーロ)。
  海の見える部屋は、1人5ユーロup。
  朝ご飯付きだと、1人5ユーロup。
 と、説明されました。

 外に出れば徒歩30秒で海岸に行けるし、朝ご飯2人で10ユーロは高いと思ったので、朝食なしで海の見えない部屋に泊まることにしました。ダブルルームかツインルームか聞かれたので、仲良し夫婦は、迷わずに声をそろえて「ワン・ビッグ・ベッード!」と答えました。「ワン・ビッグ・ベッド」は、欧州共通のホテル用語です。
 エレベータがついてあり、VISAカードでの支払いもOK。2人1泊30ユーロ(4200円)。
 108号室はこじんまりとした部屋でしたが、窓のカギが閉まらず、シャッター(雨戸)の閉め方も分からなかったので、■■がフロントに行って「I want to ウィンドウ シャッター ダウン!」とブロークン英語で頼み、フロントの人(1階レストランのウェイターも兼任している)に部屋に来てもらうことに。フロントの人は、うまく操作して、シャッターを閉めてみせました。「ライク・ウーマン!(女の人を扱うように閉めるのさ!)」と言い、笑っていました。窓のカギが閉まらないことも言いましたが、「ノープロブレム!200%セキュリティー!」と言い、笑っていました。こういうところは、やっぱりラテン系。
 16:30、Residencialアデガ・オセアーノを出発。

アデガ・オセアーノナザレの夕日
↑【左】Residencialアデガ・オセアーノ。  【右】レプブリカ通りから見た夕日。↑

 海岸沿いのレプブリカ通りは、若い恋人や家族連れと、地元の住民が混ざり合い、独特の雰囲気。しかし、少なくとも海岸を見渡すかぎりではさびれた印象はありません。バスから感じた印象は、やはり間違っていませんでした。
 北へ向かい、『Ascensor(ケーブルカー)』と書かれた案内看板にしたがって歩いていくと、古い家々に混じって、ガラス張りの建て物がいきなり現れました。この1件だけ、明らかに浮いています。IT関連のオフィスか、それとも近未来を題材にしたハリウッド映画にでてくるカフェか美容室かと思いきや、果たして、これがケーブルカー乗り場でした。
 これほどあっけにとられたのは、この旅ではじめてのこと。乗り場が近未来的なら、ケーブルカーも近未来的。ナザレには明らかに似合いません。
 「…待てよ、この乗り場とケーブルカーがナザレに似合わないということは、やっぱりナザレはひなびた漁村なのかな?」

ケーブルカーケーブルカーからの眺め
↑【左】最新式のケーブルカー。  【右】↑ケーブルカーから見た景色。

 そんなことを考える間もなく、16:40ケーブルカーが発車。1人片道0.7ユーロ(98円)。このケーブルカー、最新式でとにかく窓が大きいので、徐々に小さくなっていくナザレの家々と人々を眺めるのにはとても好都合でした。

 ケーブルカーは、およそ5分で100メートル上のオ・シティオ地区に到着。
 ケーブルカーを降りてすぐ左が、展望台になっています。断崖絶壁から、ナザレのプライア地区、砂浜、大西洋が一望できました。

ナザレの絶景
↑16:48。「ああ、なんてきれい。」

 家々が夕日にそまって、白い壁がオレンジ色になっていきます。そして、大西洋にしずむ夕日。高い絶壁の上から眺めると、夕日はいちだんと美しく見えるのですね。

 少し歩き、メモリア礼拝堂の横にある展望台に移動。夕日の落ちるスピードは意外に早く、メモリア礼拝堂横の展望台に着いた頃には、もう水平線すれすれにまで、夕日が来ていました。

 17:06、夕日の下端が水平線に着き、4分ほどで、夕日が完全に水平線の下に隠れました。この夕日は、一生忘れないでしょう。この感動の説明は、文章ではなく写真に譲ります。

ナザレの絶景沈みゆく夕日
↑【左】16:52。  【右】16:53。↑

シティオ地区発見のモニュメント
↑【左】16:58。シティオ地区。  【右】17:07。↑

夕日夕日
↑【左】17:08。  【右】17:08。↑


↑17:10。

 紫色に染まりかける町の、メモリア礼拝堂と、ノッサ・セニョーラ・ダ・ナザレ教会を見終わった頃には、おみやげ屋や干物屋のおばさんたちが店じまいの支度を始めていました。

ノッサ・セニョーラ・ダ・ナザレ教会メモリア礼拝堂
↑【左】ノッサ・セニョーラ・ダ・ナザレ教会。  【右】メモリア礼拝堂。↑

ノッサ・セニョーラ・ダ・ナザレ教会メモリア大聖堂
↑【左】17:20。  【右】17:16。メモリア礼拝堂内のアズレージョ。↑

 17:25のケーブルカーで崖の下へ戻りました。

日没後シティオ地区のケーブルカー乗り場
↑【左】17:11。日没直後。  【右】17:29。ケーブルカー乗り場。↑

 プライア地区のおみやげ屋を数件回り、人形を購入。

 夕食をしようと、『地球の歩き方』に載っていたCasa O Pescadorというレストランに行ってみましたが、あまりにも地元客が多く、トランプしたりしていて入りづらい雰囲気だったので、18:10、オリベイラ広場のRESTAURANTE A LOTAという店に入りました。船のかたちの看板、モネールに似たウェイター兼コックさんが目印です。

プライア地区ア・ロタのメニュー
↑【左】プライア地区のライトアップ。  【右】A LOTAのメニュー。↑

 パン 1ユーロ(140円)
 サラーダ・デ・ポルヴォ(タコのマリネ) 3ユーロ(420円)
 クレメ・デ・マリシュコ(魚介クリームスープ) 1.5ユーロ(210円)
 ソーパ・デ・レグーメス(野菜スープ) 1ユーロ(140円)
 サルディーニャス・アサーダス(イワシの炭火焼) 5ユーロ(700円)
 VINHO CASA(ハウスワイン赤)375mL 3.5ユーロ(490円)
 合計 15ユーロ(2100円)

 パンは、バターとガーリックを塗って焼いてありました。
 タコのマリネは、タコとタマネギとオリーブを、オリーブオイルで絡めたもので、美味しかったですがポルトガルにしては量が少なめでした。
 スープは、■■はピリ辛のクレメ・デ・マリシュコが、●●はポテトベースのソーパ・デ・レグーメスがお気に入り。
 魚嫌いの■■が美味しく食べられるくらい、イワシの炭火焼は絶品でした。オリーブオイルが、意外と合います。
 ワインは赤で正解でした。イワシには白より赤が合うと思います。注文したワインのラベルには、VINHA DAS GARCASと書かれていました。

サルディーニャスアサーダス
↑サルディーニャス・アサーダス(イワシの炭火焼)1人前。

ワインア・ロタ
↑【左】ハウスワインは375mLのボトルで。  【右】A LOTA。↑

 ■■と●●が食事中、ポルトガル人のカップルが来店し、4人席のテーブルが他に何席も空いているのに、2人席に座ろうとしました。モネール似のウェイターが、こっちでいいよと4人席の広いテーブルへ案内したのでそちらに座りましたが、こういう控え目なところも、ポルトガル人の特徴だなーと思いました。

 19:40に、ホテル(Residencialアデガ・オセアーノ)に到着。最高の1日を思い出し、笑顔で入眠。

 ポルトガルは、日本人にとってはマイナーな観光地ですが、本当に素晴らしい。日本からよりも、他のヨーロッパ諸国からの観光客が多い理由が分かります。

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地球の歩き方 04-05 ポルトガル
個人旅行 ポルトガル
ワールドガイド ポルトガル・リスボン

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コメント (14)

こんにちは。トラックバックありがとうございます。

同じ場所に行ったのに、見たり感じることは人によって違うんだなと面白く読ませていただきました。

料理がおいしそう!

 nobodyisanislandさん、書き込みありがとうございます。
 nobodyisanislandさんは、2001年の12月にポルトガルを訪れたのですね。
 オリーブオイルをかけて、フォークでほぐし、ふたくち食べたら、赤ワインをひとくち。ナザレのイワシと赤ワインは、本当に美味しかったですよ~。

 今後とも、よろしくお願いいたします。

こんばんは。wakaさんとこからきました。ナザレの夕日、きれいですね。
シティオ地区からの眺めも、夕方だと、昼間とは違った光景を見せてくれるのでしょうね。
私は、ここでは一泊しなかったのですが、じっくり過ごせばよかったかな。。。
鰯も美味しいですよね。ただ、ひとり旅だったので、昼食で5匹はボリューム多かったですが・・・(^^;

 KOJI Takeさん、はじめまして!
 KOJI Takeさんは、8月17日までポルトガルに行っていたのですね。ナザレ、コインブラ、シントラ、ロカ岬、リスボン。いいですね~♪
 21時まで暗くならない夏ですと、夕日を見るのは冬よりも難しくなってしまうかもしれませんね。でも、夏のロカ岬やナザレなど、海辺はやっぱり格別なのでしょう。イワシは、どのお店でもだいたい1人前5匹なのでしょうか?KOJI Takeさんのページにも遊びに行きますね!それでは、これからもよろしくお願いします。

まどか:

NY loves youのサイトでいつもこころにEUROPAを知りました。すばらしいですね。多くの写真で自分自身が旅行に行った気分になり、満足してしまいました。もう海外旅行に行かなくても、お二人が行ってくださればそれで良いです。私もヨーロッパ好きですよ。飛行機に乗る前から、ワクワクしますよね。自由の女神の壁紙は拝借しました。どうもありがとうございます。ところで、私はナザレが一番気に入りました。素敵ですよね。あつかましですが、ナザレの壁紙はないのですが?

 まどかさん、はじめまして。
 楽しんでいただけたようで何よりです。「海外旅行に行かなくても、お二人が行ってくださればそれで良いです」とのことですが、そうおっしゃらずに、まどかさんも海外旅行をぜひ楽しんでください♪

 また、壁紙のリクエスト、ありがとうございます。ナザレの夕日はほんとうに美しくて、この景色が見れただけでポルトガルを訪れた価値が十二分にあると思いました。とりあえず、壁紙を期間限定(予定)で公開いたしますので、
http://www.h6.dion.ne.jp/~pasta/pic/wall-07.jpg
 ↑こちらからダウンロードしてください(再配布はご遠慮ください)。
 それではこれからもよろしくお願いします。

まどか:

お返事おそくなってごめんなさい。あつかましお願い、壁紙ありがとうございました。お二人の旅行記はほんとに何回みても楽しいです。飛行機の中の様子や乗った飛行機の時間、食事の写真、もちろん景色の写真などこまやかに掲載されていると、参考になります。ポルトガルは行ってみたいです。テロもあり、これからは海外旅行は厳しい時代がくるのかな?少しさびしいですね。では、おジャマしました。ありがとうございました。

 まどかさん、こんばんは。
 お返事遅れて申し訳ありません。まどかさんのように、このサイトを何回も見てくれている人がいると思うと、非常に励みになります。ナザレは、大西洋、浜辺、民族衣装の女性、断崖、イワシ、夕日など、ポルトガルの中でも異彩を放っている素晴らしい町なので、かなり思い出深い場所となりました。まどかさんのおっしゃるとおり物騒な時代ですが、ポルトガルをご旅行の際は、訪れることをおすすめいたします。それではまた♪

Noir:

楽天日記の方にトラックバック、ありがとうございました。
ポルトガル旅行記、楽しく読ませていただきました。
冬のポルトガルは、また趣が違ってとてもとても素敵ですね。

全部よかったですが、私はトラックバックしていただいたナザレが
一番気に入ったので、とても嬉しいです。

また飛んできます ^^

 Noirさん、こんばんは。コメントありがとうございます♪
 Noirさんが訪れた5月のPortugalは、現地学生の卒業シーズンだったのですね。コインブラに着いてナザレ・シックにかかったNoirさん気持ち、大いに分かります。ナザレは、私たちにとってもスペシャルな町でした。
 ポルトのレストラン、眺めがすごくよさそうですねー。
 それでは、これからもよろしくお願いします(^_^)。

当方に書き込みありがとうございました!
改めましてこちらでははじめまして。
ポルトガルだけで10日強かけてまわられたんですね。
ナザレは予定していないのですが、どういうところなのかなぁと思って拝見すると、↑KOJI Takeさんが「はじめまして」って言っててびっくりしました(笑)

海岸線に並ぶ白壁にオレンジの屋根の家々・・・ほんとため息モノですね。
物価は確かにアジアや南米に比べると高いですが、とりあえず少し拝見した限りでは、私が恐れていたほどではないかも??あー、でも結局今ユーロ高いですしねぇ(´`;
エヴォラやオビドスは絶対行こうと思っているので、また続きゆっくり読ませていただきます!

おかぽん、こんばんは。
KOJI Takeさんと私が出会った、記念すべきページへようこそ(笑)。40日間でモロッコ・スペイン・ポルトガル旅行とは贅沢ですね~。
エヴォラもオビドスもナザレも、それぞれ違った魅力があると思います。
ナザレ固有の魅力は、大西洋に面した海岸、そして民族衣装の女性(安宿の客引きまでこなします)でしょう。ただ、ビーチリゾート地でもある故、夏には宿泊代が跳ね上がるのでご注意を♪
私もまた、おかぽんさんのブログに顔を出しますね。
それでは、これからもよろしくお願いします。

かまだ:

こんばんは、ナザレの海岸で食べた「イワシ」を思い出し
ました。数え切れない程、日本の鰯を食べましたが、
あんな美味しい鰯は初めてでした。地の果ての鰯は特製かも?  私も少しポルトガルの写真をHPに載せて居ります。ヤフー、かグーグルでkamadasusumuで検索して、
ご笑覧下さい。

かまださん、はじめまして。
ホームページを拝見いたしました!10年前にポルトガルを旅行されたのですね。
イワシは本当に美味しかったです。ポルトガル旅行以降、いろいろな都市を訪れましたが、今でもナザレはスペシャルな思い出の地です。
これからもよろしくお願いします。

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