今日は、国連本部に行くことにしました。
・国連本部では、観光客向けのツアーが毎日随時開催されています。
・国連ツアーの大半は英語のツアーですが、日本語ツアーもあります。
・日本語ツアーの開始時刻は、当日にならないと決まりません。
以上のことが事前の調べで分かっていたので、9:55にワールド・ファイナンシャル・センターに設置されていた公衆電話から国連へ電話しました。
「今日の日本語ツアーの予約をしたいのです。今日の日本語ツアーは何時からやっていますか?」
電話の声に「ちょっと待ってて。」と言われて、公衆電話の受話器を耳に当てたまま、待つこと4分。
「遅すぎる…忘れ去られたのでは…?」と思っていたら、受話器の向こうから「お待たせ!今日のジャパニーズツアーは16:00からよ!」という声が聞こえました。
「私の名前は●●です。」と、名前を伝えて予約完了!
国連本部 The United Nations Headquarters
まさか赤い顔をして国連本部に行く訳にはいきませんが、ブルックリン・ブリュワリーでビールを飲んでまわった酔いは、ほどよい時間に醒めてくれました。
時間に合わせて国連本部に行きました。国連本部は、ミッドタウンのイーストリバー沿いにあります。
万国旗が並んでいる様子を想像していたのですが、本日は旗のポールが並んでいるだけでした。普段は万国旗は見られないのでしょうか?
ツアー客の入口から入ると、ここでも荷物チェックがありました。
↑【左】残念ながら、万国旗はみられませんでした。
↑歴代事務総長(おそらく)の肖像画が並ぶロビー。
荷物チェックを抜けると、広いロビーに出ました。ここには、アナン国連事務総長らの肖像画がありました。おそらく、歴代の事務総長の肖像画なのでしょう。
ここでチケットを買ったり、ツアーの出発を待つようです。チケット売り場で、1人$11.5(1265円)のチケットを購入すると、ちょうど16:00。■■と●●は、日本語ツアーの出発を待っていました。しかし、このロビーはとても混み合っていて、どこで待てばよいのかよく分かりません。
すると唐突に、観光客と思われる日本人女性2人組が「すみません。United Nationsって、日本語で何ていうんですか?」と尋ねてきました。■■が「えっ?国際連合じゃないですか?」と答えると、「ありがとうございます。」と言って去っていきました。
「あの人たちも日本語ツアーに参加するのかなー?」と思い、しばらくこの部屋で待っていましたが、いっこうにツアーが始まる様子がありません。
16:05に、歩いてきた国連スタッフに「ジャパニーズ・ツアー?」と尋ねると、その若いアラブ系の女性スタッフは「もう出発しましたよ。」と答えました。そして、ご丁寧にも、日本語ツアー一行の場所まで案内してくれることになりました。
↑【左】ツアー出発待ちのロビー。 【右】窓から見えた、和風の『世界平和の鐘』。↑
16:10、■■と●●は、ようやく日本語ツアーに追いつきました。ロビーからエスカレーターを上がってしばらく歩いたところにある安全保障理事会(安保理)会議室で、国連日本人スタッフのAさん(仮名)が解説をしているところでした。日本語ツアーのメンバーは、約20人。老若男女が集まっていました。
↑【左】安全保障理事会会議室の傍聴席。 【右】ここで安保理が開かれます。↑
↑安全保障理事会会議室。
この国連ガイドツアーは、1955年から国連広報局が担当して行っているそうです。また、現在の制服は、イタリアのデザイン会社・モンドリアンがデザインし提供したものだそうです。
↑【左】国連の活動内容の説明。 【右】非植民地の増加を示す展示。↑
↑信託統治理事会会議室。↑
安全保障理事会会議室、信託統治理事会会議室、経済社会理事会会議室と、舌を噛みそうな名前の会議室を見学しました。やはり、日本語の説明は分かり易さが違います。
「日本語ツアーでよかったね。」
「うん♪」
信託統治理事会会議室は、会議室自体がデンマークから寄与されたもので、椅子なども全てデンマーク製。現在では信託統治理事会はその役割を終えたため、この会議室は有事のときのみ使用されるそうです。
↑【左】ザネッティの群画。 【右】経済社会理事会会議室。↑
経済社会理事会会議室は、スウェーデンから寄与されたものです。天井がむき出しになっているのは、お金が足りなかったからではなく、活動には常に終わりがないことを忘れないようにと、戒めの意味をこめてわざとそうしたとのことです。
↑【左】ノーマン・ロックウェルのモザイク画。 【右】軍事費の高さを示す展示。↑
ノーマン・ロックウェルのモザイク画には、全世界の全ての民族が描かれており、『自分がして欲しいことを相手に施しなさい。』と書いてありました。そのそばには、中国から贈られた象牙の彫刻や、タイから贈られた船の彫刻が立派に飾られていました。船の彫刻は、つなぎ合わせたりせず、1本の木を彫って造ったものだそうです。
↑【左】タイから贈られた船の彫刻。 【右】平和を訴える子供たちの作品の展示。↑
じゅうたん敷きのフロアーは、新しさはないものの、きれいに掃除が行き届いていました。
非植民地が増加したことを示す展示や、現在の軍事費がいかに高いか、そしてそのお金があればどんなことに使えるかを表した展示、そして原爆に関する展示など、いろいろ見たあと、最後に国連総会ホールを見学しました。国連のおなじみの紋章を正面に、189の加盟国が集う場所です。ここで決議されたことは、法的な拘束力があるわけではありませんが、これだけの国が集まって決めたことなので、国際的に重みのあるものになるのです……という内容の説明がありました。
↑国連総会ホール。↑
↑最も広く、最も美しい、国連総会ホール。
国連で、たくさんの日本人が働いていることを知り、日本人として誇らしい気持ちになりました。野茂やイチローが活躍してしたり顔をするのと大差ありませんが、根が単純なもので…。
↑【左】上の階から見下ろした入口。 【右】国連の窓。↑
↑【左】ツアーの案内役、Aさん(仮名)。
↑【左】銃はNO。 【右】ツアー終了後、国連の外へ。
9.11テロが起きたマンハッタン。
そして、国連決議を無視してイラク戦争を開始したアメリカ合衆国。そのアメリカの中心・マンハッタンに国連の本部があるというのは、何とも皮肉な気がしました。
世界はひとつ。
日本語ツアーは17:00に終了しました。
↑夕食は、ジャクソン・ホールのハンバーガー。
夕食は、ジャクソン・ホールでハンバーガーを食べました。
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