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2005年05月29日

29-a) MoMA (ニューヨーク近代美術館)

「子どものように描く -- これを会得するのに、私は一生かかった」 パブロ・ピカソ

ニューヨーク近代美術館 MoMA

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 2004年11月にリニューアルオープンした、ニューヨーク近代美術館
 The Museum of Modern Art。略してMoMA

ロダンのバルザック像Broken Obelisk
↑【左】ロダンの『バルザック像』。  【右】2階の『ブロークン・オベリスク』。↑

 5月29日(日)の10:30に、■■と●●はMoMAを訪れました。CityPassを持っていたので、列に並ばずに入場することができました。ゲートを通ると、真っ先に見えたロダンの『バルザック像』。

「最初からトロをにぎってくれる寿司屋に入った気分だね♪」
「日本語ガイドマップをもらうのを忘れずに♪」

 階段で2階まで上がると、バーネット・ニューマンの『ブロークン・オベリスク』がありました。ここは吹き抜けになっていて、上の階からもこの作品を眺めることができます。存在感抜群の、鉛筆をモチーフにした(?)オブジェ。
 ■■と●●はエレベーターに乗って、2階から最上階の6階へ上がりました。アメリカ自然史博物館などと違い、MoMAには遠足の子供たちはいないので、意外にすいている印象を受けました。 6階の特別展には、特別展示がなかったので、すぐにエスカレーターで5階に下りました。

 5階:絵画・彫刻 I (1840年~1940年の作品)

エレベーターシャガール
↑【左】エレベーター。  【右】シャガールの『私と村』。↑

サルバトール・ダリファン・ビンセント・ゴッホ
↑【左】ダリの『記憶の固執』。  【右】ゴッホの『星月夜』。↑

 マルク・シャガール作、『私と村』。シャガールは、没後20年を迎えたばかり。
 シュールレアリズムの代表、ダリの『記憶の固執』は、予想以上に小さいサイズの絵でした。パソコンの17インチ液晶モニターくらいの大きさだったでしょうか。
 そしてその近くには、ゴッホの『星月夜』がありました。1889年。自らの耳を切り落として、精神病院入院中に描いたもので、何もかもがうねっていました。病んだ精神で、黄色と夜を精一杯描いた、文句なしの傑作。
 これらの絵画に、現在■■と●●が対峙している位置と同じような位置関係でシャガールやダリ、ゴッホが対峙していたという事実自体が、すでにとんでもなくすごいことだと思いました。

マティスのダンスDance
↑マティスの『ダンス』は、階段の踊り場に展示されていました。↑

 マティスの『ダンス』は、とても大きな絵。5階から4階へ下りる階段の踊り場にありました。

アンリ・ルソーのSLEEPING GYPSY
↑ルソーの『眠れるジプシー女』。

 この大きな絵に描かれているものは、砂漠、月、ライオン、ジプシー女、楽器。繊細で美しいこの絵を見ていると、物語が頭の中に浮かんできました。

「ストーリーを考えたくなる絵だねー♪」
「この絵は、画家の精神状態が良くないと描けなそうだね。優しい感じがするね♪」

新築のMoMA子供が集合
↑【左】新築の香りが漂う美術館内。。  【右】絵のそばに、子供が集合。↑

ピカソピカソ
↑【左】ピカソの『La table de l'architecte』。  【右】こちらもピカソ。↑

もっと知りたいピカソ ほのかに新築の香りが漂う美術館内。更に奥へ足を進めると、巨大な『アヴィニョンの娘たち』を皮切りに、パブロ・ピカソの作品が多数ありました。ほかの絵はフラッシュを炊かなければ撮影してもよかったのですが、『アヴィニョンの娘たち』の傍には美術館のスタッフが数人立っていて、この絵だけカメラで撮影しようとする人を注意していました。
 キュービズムの一番星は、それだけ誉まれ高いのでしょうか。『アヴィニョンの娘たち』だけは、現物ではなく、『もっと知りたいピカソ 生涯と作品』→に載っていた画像を掲載します。ちなみに、この本を読むと、ピカソが描いたこの絵が、いかに挑戦的なものだったかが良く分かります。

もっと知りたいピカソ 生涯と作品
↑『アヴィニョンの娘たち』。 東京美術『もっと知りたいピカソ 生涯と作品』より。

「一枚の絵は、付加の集積だった。
だが私の場合、一枚の絵は破壊の集積である。」 パブロ・ピカソ


↑【左】ピカソの『Jeune fille devant un miroir』。  【右】セザンヌの『水浴』。↑

三人の音楽士
↑ピカソの『3人の音楽師』。

 ピカソの作品が多数あり、そのどれもが名作でした。ピカソの余韻を残しつつ、エスカレーターで4階へ下りました。ちなみに、各階にトイレが設置してあり、どの階のトイレもきれいでした。また、この新生MoMAは、新しい建物にもかかわらず、間取りはどことなく旧来の美術館を思わせるようなところがあります。そして、壁も天井も床も、総じてシンプル。あくまでも主役は作品なのでしょう。

 4階:絵画・彫刻 II (1940年以降の作品)

MoMA4階
↑現代アートが並ぶ、4階フロアー。

新生MoMA近代美術館
↑【左】合衆国の州をモチーフにした絵。  【右】立体的な作品。↑

 4階はMoMAならではの現代アートが揃っていました。全面青だけの絵や、ユニクロのTシャツにもなっているアンディ・ウォーホルのキャンベル・スープ缶が24缶並んでいる作品など、自由な手法・表現の展示が多数ありました。

Andy Warhol
↑アンディ・ウォーホルの『キャンベル・スープ缶』。

1970年代まで
↑【左】MoMAの4階。  【右】インクを撒き散らせっ。↑

 3階:建築・デザイン・ドローイング・写真

Architecture and Design
↑『建築・デザイン』の展示。まるで家具屋のようでした。

1970年代までモマ
↑【左】これは『写真』。  【右】空間自体が絵になります。↑

 表現の多種多様性は、3階に下りると更に強まりました。果たしてアートなのか、それとも?!
 ここをざっと見た後に、1階まで下りました。

 1階:ロビー・スカルプチャーガーデン

中庭Sculpture Garden
↑【左】MoMA1階のスカルプチャーガーデン。  【右】緑が多く美しい中庭。↑

 1階に戻り、バルザック像の奥にあるスカルプチャーガーデンに行きました。いわゆる中庭で、ここにもたくさんの彫刻が置いてありました。谷口吉生氏が設計したMoMAの建物と、緑と、彫刻が、とても調和していました。

「どの作品がいちばんよかった?」
「うーん…。やっぱりピカソかな♪」

 最後に美術館の感想を語り合うために、この中庭が用意されているのでしょう。サンキュー、MoMA♪

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» MoMA (Museum of Modern Art, New York) 送信元 ゴンノブログ
数年前から改築作業が進められていましたが、この秋遂に完成、再オープンした "MoMA"(ニューヨーク現代美術館) に行ってきました。 ...

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コメント (17)

tomo:

トラックバックありがとうございました(_ _)

マティスの『ダンス』が階段の踊り場にあったとは!
私がNYに行った時はメトロポリタンのマティス展も
プレビュー期間で見れず・・
このMOMAでも見れず・・
ちょっと運が悪かったです。。

こんにちは。
MOMAいいですねえ~。
海外に行って美術館などを巡るのも一つの楽しみですよね。
日本だと有名なのは混み過ぎて・・・。(^_^;)
NY、行ってみたいです。

トラックバックに気づきませんで、、すいません(汗)

いいですね~NY!あたしもあと2ヶ月でNYいきます!
楽しみだけど一人旅なのでちょっと不安・・。

それにしてもチケット安いですね~。やっぱオフシーズンだからかな。
あたしもコンチネンタルにすれば良かったです・・。ノースウエストなので個人モニターある機種とない機種あるらしいですし。しかも、9月で安い方のチケットだったのに諸税1万+石油代1万で9万のチケットになってしまいました。ノースウエストに9万って・・って感じです。

NY観光の参考にさせていただきま~す!

>tomoさん、こんばんは!
 踊り場の写真を見ると一目瞭然ですが、ほかの部屋に比べて人が少ないですよねー。ここに『ダンス』があることに気がつかない人も多いということでしょう。
 「踊り場」→「踊り」→『ダンス』というユーモアなのですね♪私たちも日本に帰ってきて気づきました(^o^)。これからもよろしくです♪

>ヒカリンさん、おひさしぶりです!
 MoMAは、美術館が好きでない人も楽しめる美術館でした。旅行が好きでない人も楽しめるヒカリンさんのBlogと同じようなものですね♪
 ニューヨークも、間違いなくlovely placeだと思います。機会があれば、すてきな写真をとってきてください。それではまた!

>マユミさん、はじめまして。
 トラバさせていただきました。NYに12泊もするとは、うらやましいです。私たちのとったチケットは、5~10日間限定の往復チケットだったので、安かったのかもしれません。ノースウエストは、アメリカ系の4社の中では、いちばん早くNYに到着し、いちばん遅くNYを出発するので、滞在時間が長くなるメリットがありますよね。
 いちばん多感な時期、だけどスチューデント・アパシー的な時期にNYに行くことは、きっと非常に意義のあることだと思います。

こんにちは~。
MOMAの4階の最初の写真に写ってる黒くてノッポなヤツは、もしやダースベイダー!?なわけないですね。ラバー風船でできたワンコですね... Koopinはなんだかこれが気に入ってしまい、作家の名前と作品名をしっかりメモってきました。作家はClaes Ordenburg。作品名は"Giant Soft Fan"だそうで。

>Koopinさん、こんばんは!
 私はだいぶ忘れかけていましたが(笑)、写真に収めたということは、この作品を撮影したときには結構印象的だったのかもしれません。
 ブログの内容を補完していただき、どうもありがとうございます。実はピカソの作品名などもよく分かっていないので、もしお分かりになれば教えていただけると幸いです♪

トラックバックありがとうございます。
MOMAの展示品の写真、素敵にとれてますね。私もマティスのダンスを踊り場で(しかも人ごみなしで)見たときにはにんまりしてしまいました。あんな踊り場が私も欲しい・・・。

話は変わりますが、先月イタリアはベニスに旅行したとき、グッゲンハイム美術館に行って感動をしました。お二人はヨーロッパ好きということなので、ここも既にチェックされてますか?

>astrogirlさん、こんばんは!
 こちらこそ、コメントありがとうございます。astrogirlさんのBlogの、イタリアの夜景写真は、最高に美しいですね~♪17日間もイタリアを満喫できたとは、うらやましい限りです。
 ベニスのグッゲンハイム美術館には、残念ながら行ったことがありません。先週1週間、NHKでピエンツァ、シエナ、サン・ジミニャーノ、ポルトヴェーネレ、トリノなど、イタリア中堅都市の特集を放送していましたが、こういった番組を見たり、astrogirlさんのようなBlogを見たりすると、すぐにでもイタリアに飛んで行きたくなってしまいます。
 では、これからもよろしくお願いします。

こんにちは! 
ピカソの作品については、エンリク・モーレン教授(Enrique Mallen, テキサスA&M大学)がオンラインでコンプリートカタログを公開していますヨ。
http://www.tamu.edu/mocl/picasso/
へどうぞ!

あれ? URLが消えちゃった。
グーグルで、"piccaso project" "enrique mallen"をキーワードに検索すると、トップに現れますので、お試しあれ。

 Koopinさん、いつもありがとうございます。
 ピカソのページ、アドレスは半角の<>で囲ってしまったために消えてしまったようです。見えるように修正いたしました♪
 コンプリートカタログ、すばらしいですねー。ついいろいろな作品に見入ってしまい、当ブログの更新はまだですが、参考にさせていただきます。

小野D:

バーレット・ニューマンではなくバーネット・ニューマンですよね。それとブロークン・オベリスクは鉛筆をモチーフにした作品ではないような気がするのですが、そのような解説などがあったのでしょうか。

小野Dさん、初めまして。
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、バーネット・ニューマンの間違いでした。
また、鉛筆がモチーフというのは、場末のブログのジョークのつもりで記載したものであり、出典はありません。混乱をきたしてしまう表現で申し訳ありませんでした。
「私が鉛筆のように感じた」という内容に留めておくべきだったと思います。以後気をつけたいと思います。

Rouwi:

私めも『素晴らしい自由の女神』に惹かれて参りましたが、
なんと「以前チンクエテッレについてご教示頂いた方だ!」とビックリ〜
それにしても素敵なお写真♪ (同じ被写体なのに、この違いは?何故??)

MoMAは新しくなってから一度も覗いて無かったので嬉しかったです。
ヴェネツィアのグッケンハイムは規模も小さいですし(その割に良い作品揃い♪)
運河沿いのお庭も綺麗ですから〜私からもオススメしておきます!

>Rouwiさん
お返事が遅れて申し訳ありません。

自由の女神の写真は、サークルラインのクルーズ船への乗船時間がたまたまよかったのだと思います。この日もクルーズ客が多いために、2艘が出向したのですが、私たち夫婦はギリギリで1艘目(先発)に乗船。
そのときは、後発のクルーズ船に乗ったほうが夜景が楽しめたのだろうなぁ、と少し後悔したのですが、結果的に女神と夕日の見事な競演を鑑賞できました。

ヴェネツィアのグッゲンハイムは行ったことがありません。
いつか、ホテル・ダニエリで、大前研一氏が言うところの世界一の朝食を食べたあとに行ってみたいものです。

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