ニュルンベルク NÜRNBERG
2007年12月15日 最高:0℃ 最低:-3℃ 天気:晴/曇
ICE バンベルク駅 11:43発 → ニュルンベルク中央駅 12:20着(予定)
ICE バンベルク駅 11:43発 → ニュルンベルク中央駅 12:25着(実際)
↑【左】ニュルンベルク行きのICE。 【右】レーゲンスブルク行きのIC。↑
12:25にニュルンベルク中央駅まで戻ってきて、ホテルへリュックを取りに戻った■■と●●。12:35発(レーゲンスブルク行き)の電車に乗るため、猛ダッシュでホテルに荷物をとりに帰って、また駅に戻って14番ホームへ。
何とか12:35に間に合ったと思ったら、電車の出発が遅れていました。電光掲示板を見ると『15分遅れ』とのこと(ドイツ語は分かりませんが、『15min かくかくしかじか…』と書いてあったのでそういう意味なのでしょう)。実際には18分遅れで、ニュルンベルク駅を出発。
レーゲンスブルク REGENSBURG
人口約130,000人。レーゲンスブルクの旧市街とシュタット・アム・ホーフは、2006年世界遺産登録。
2007年12月15日 最高:0℃ 最低:-4℃ 天気:曇
『イタリア最北の町』 ★ 凍てつくレーゲンスブルク
IC ニュルンベルク中央駅 12:35発 → レーゲンスブルク中央駅 13:35着 (予定)
IC ニュルンベルク中央駅 12:53発 → レーゲンスブルク中央駅 13:48着 (実際)
ニュルンベルクを出発したICは、ノンストップで55分後にレーゲンスブルク到着。
レーゲンスブルクは、今回の旅行を計画する前は名前さえ知りませんでしたが、2006年に世界遺産に登録された街です。
レーゲンスブルク中央駅北口を出て歩くこと10分(迷わずに最短距離で空いている道を来れば、中央駅からホテルまでは徒歩5分)。本日のホテル・アム・ペーターストーアに到着しましたが、入口の鍵が開いていませんでした。予約時のFAXに『11:00から16:00まではフロントが閉まっているので注意してください。』書かれていましたが、まさか本当に中にも入れないとは!
しかたなく、リュックを背負いながらFroehliche-Tuerken通りを北へ進むと、その細い道の先に、大聖堂の尖塔が見えました。この通りは2度名前を変えますが、とにかくまっすぐ北へ進むと大聖堂へ。こちらも、道が空いていればホテルから徒歩5分程度。
↑【左】イタリアっぽい路地の先に見えた大聖堂。 【右】ダンプフヌーデル・ウーリ。↑
とりあえず、大聖堂の西へ進み、ダンプフヌーデル・ウーリ Dampfnudel-Uliというレストランへ。狭い店内にはお客が満席。
しかたなく■■と●●が店内で立って待っている間にも、次から次へと客が入ってきました。日本のように待ち順を書く紙もないので、順番を飛ばされないか冷や冷やしていたところ、きちんと店員さん(若ウーリさん)が順番を把握してくれていて、10分ほど待った後に席が空いたら、すぐに「あなたたちの番よ。」と目配せをして案内してくれました。こういうお店は、だいたい味も期待できるものです。座席には灰皿があるものの、タバコを吸っている人は皆無(回転がいいからでしょう)。相席になった夫妻も、気さくでいい人でした。
ダンプフヌーデル Dampfnudel 1皿(2個) 5.4ユーロ
ダンプフヌーデルとは、蒸しパンケーキに熱いバニラソースをかけたもの。このお店の名物です。フォークが1人2本出てくるので、両手に持って割くようにして食べるのが流儀。つまりそれだけダンプフヌーデルがふわふわで柔らかいということ。バニラソースは練乳のように濃厚でしたが、とても美味しかったです。
↑【左】ダンプフヌーデル・ウーリの店内は満席。 【右】ダンプフヌーデル。↑
もともと、ホテルのフロントが16:00まで開かない可能性が高いにもかかわらずレーゲンスブルクに早い時間に来た理由は、土曜日は15:00までしか営業していない(そして日曜・月曜は休み)このダンプフヌーデル・ウーリでどうしても食事をしたかったからです。
この店でのんびり食べていれば16:00になってホテルのフロントもオープンするかと思っていましたが、食べ終わってもまだ14:40。しかもどんどん待ち客が増えてきているので、とても長居はできません。
14:43に、いろんな意味で暖かい店内を出て観光へ。アットホームという言葉がぴったりの、素敵なお店でした。
↑【左】気さくなコックさん。 【右】旧市庁舎(観光案内所)。↑
やはり外は寒いため自然と室内へと足が向かい、ダンプフヌーデル・ウーリのすぐそば、旧市庁舎内にあるインフォメーションへ。
レーゲンスブルクの魅力は、第2次世界大戦の戦火を免れ、中世の町並みがそのまま保存されているところ。ただしそれだけではバンベルクと大差ありませんが、バンベルクにラオホビアという名物があるように、レーゲンスブルクにも名声を成すものがあります。
それはレーゲンスブルク少年合唱団。ドームシュパッツェン Domspatzen(大聖堂のスズメたち)というニックネームを持つ彼らの歌声は世界的に有名で、日曜日に大聖堂で行われるミサに参加すればその歌声を聴くことができるのです。そして、明日は日曜日。
インフォメーションでドームシュパッツェンの予定を聞いたところ、「明日(12月16日(日))10:00から、大聖堂でドームシュパッツェンを見ることができます。」と言われました。地球の歩き方やロンリープラネットには日曜の9:00からミサと書かれていますが、明日は10:00から。これはクリスマス期間中だからなのでしょうか。いずれにせよ、インフォメーションで確認しておいて良かったです。
ちなみに、『ドームシュパッツェンのスケジュールのサイト』からダウンロードできるPDFファイルには、以下のように書かれていました。
Es singen der Nachwuchschor der Regensburger Domspatzen die Messe A-Dur
fur Chor und Orgel von J.G. Rheinberger (Ltg.: K. Giehl) und die Choralschola
(Ltg.: M. Kellhuber) das Proprium im Gregorianischen Choral.
Orgelnachspiel: J.S. Bach: ?Nun komm der Heiden Heiland“ (BWV 661)
An der Orgel: Domorganist Prof. Franz Josef Stoiber
その後、ハイト広場(Haidplatz)で行われているLucreziamarktに行きました。広場中央のステージ上では、アドヴェントカレンダー風に、日替わりのステージパフォーマーの写真が掲載されていました。
↑【左】ハイト広場のクリスマスマーケット。 【右】ステージの演奏者は準備中。↑
それから、石橋(シュタイネルブリュッケ Steinerne Bruecke)へ。その完成は850年前(参考文献:ロンリープラネット)とも2000年前(参考文献:図説・ドイツ名景の旅)とも言われています。ドナウ川のさざなみだけでなく、激流にも耐えてきた石橋。1試合3ホーマーの実力は伊達ではありません。
↑【左】ドナウ川沿いを歩いて石橋へ。 【右】ドナウ川の激流に耐えてきた石橋。↑
「町の中も寒いけれど、ドナウ川近辺はいちだんと厳しい冷え込みだね。」
「リュックを背負っているぶん逆に暖かくていいかも。」
↑石橋の上で撮影。大聖堂と、世界遺産のレーゲンスブルク旧市街。
石橋の西側の旧市街。中心部だけで1500の歴史的な指定建造物があるとのこと。↑
↑【左】大聖堂の方角を見つめ続ける、『橋の小人(ブリュッケン・メンヘン)』と呼ばれる像。
古代ローマ時代にカストラ・レギーナという名の砦(要塞)として成立したレーゲンスブルクは、ドナウ川とレーゲン川の合流点に位置する交通の要衝として栄えました。駅からここまでを歩いたわずかな間にも、この町の持つイタリアっぽさを、建物や石畳の随所に感じました。
「レーゲンスブルクは『イタリア最北の町』という洒落た異名を持つらしいよ。」
「そういえば、駅舎も公園も、どこかイタリア風だったね。北イタリアのラ・スペツィアなんかにそっくり♪」
大戦の被害を免れたレーゲンスブルクは保存状態がすこぶる良く、中心部だけでも1500の歴史的な指定建造物があるそうです。
15:39、明日も来る予定なので今日は特別寄らなくても良かったのですが、レーゲンスブルク大聖堂(聖ペーター大聖堂、Dom St Peter)を訪れてみました。15:42、15人程度チームの歌の練習が始まりました。
「ドームシュパッツェンではないけれど、彼らの歌声は心に響くね。」
↑【左】正統派ゴシック建築のレーゲンスブルク大聖堂。 【右】。↑
↑【左】賛美歌の練習をする、私服の人々。 【右】16:00から儀式が開始。↑
そして、16:00になるといきなり、ステージ上に現れた司祭たちが整列して、儀式の本番が始まりました。椅子にはクッションが敷いてあるので、長く座っていても冷たく感じませんでしたが、16:25ごろに大聖堂を出て、とりあえずノイプファル広場のクリスマスマーケットも素通りしてホテルへ向かいました。
↑【左】デパート・カウフホフ。 【右】ノイプファル広場のクリスマスマーケット。↑
「少し暖まらないと、もう限界だ~。」
16:45、ホテル・アム・ペーターストーアにチェックイン。幸い、部屋の暖房の効きは非常に良好でした。
↑【左】ホテル・アム・ペーターストーア。 【右】シンプルで清潔な室内。↑
新と旧 - 異なる果実
18:00から18:50までアルカーデンに行きました。ここは、レーゲンスブルク中央駅の南口(駅から徒歩0分)にあるショッピングモール。まるで東京のようにきらびやかな電飾。ただし、食べ物屋のショーケースを見ると、シュバインスハクセやシュバイネブラーテンがあるところは東京と違うところ。■■たちは、スーパーマーケットのKauflandなどに立ち寄りました。
↑【左】中央駅の南側がアルカーデンの入口。 【右】スーパーのビール売り場。↑
↑天井から星の雨が降るショッピングセンター・アルカーデン。
19:00からはノイプファル広場(Neupfarrplatz)のクリスマスマーケットへ。この広場の屋台は、ノイプファル教会(Neupfarrkirche)をL字型に囲むように並んで設置されており、これらの屋台の出入口はL字の両端に限定されています。こうすることで、フランクフルトのレーマー広場のように人が縦横無尽に行きたい方向へ歩こうとして人の流れが滞ることを防いでいるようです。
↑ノイプファル広場のクリスマスマーケットのレープクーヘン屋。
↑【左】闇に浮かぶノイプファル教会とクリスマスツリー。【右】闇に沈む大聖堂。↑
そして、何といっても目を引く食べ物が、名物の1/2メーター・ブラートヴルスト(50cmのソーセージが挟まったホットドック、細切れのピクルスとジンジャー入り)は、ニュルンベルガーソーセージでもレーゲンスブルガーソーセージでも3.5ユーロ。クレープやダンプフヌーデル(ダンプフヌーデル・ウーリのものと違い、柔らかくなさそうでした)など、甘いものも充実していました。
↑名物の、1/2メーター・レーゲンスブルガー・ブラートヴルスト。
↑ノイプファル広場の屋台。日本人の感性にもマッチする小物がいっぱい。
「ヴュルツブルクやニュルンベルクとは、寒さのレベルが1段違うね…。」
「レーゲンスブルクに着いたときにすぐ感じたのが『寒い!』ということだったけれど、その第一印象は全く間違っていなかったよ。」
「本当に身体の芯から冷やされるというか、氷の塊が太ももから脳天に縦に抜けるような、悲劇的な寒さを感じるね…。」
アルカーデンと、ノイプファル広場。
ノイプファル広場のクリスマスマーケットのすばらしさは圧倒的なのですが、いくらホットドッグやグリューワインを摂取しても、屋外にいると、上に述べたような『悲劇的な寒さ』が限界に達してしまうのが難点。その点、程よく暖房の効いたアルカーデンやカウフホフなどのようなお店があると、『緊急避難』ができるので助かりました。
19:30、ホテル・アム・ペーターストーアに戻り、Kauflandで購入したビールを飲みました。ちなみに、購入金額は以下のとおり。
Spital Hell 500mL 0.53ユーロ(87円)
Kneitinger Bock 500mL 0.83ユーロ(137円)
Pfandartikel(デポジット) 1本 0.08ユーロ(13円)
ミネラルウォーター 1.5L 0.33ユーロ(54円)
Pfandartikel(デポジット) 1本 0.25ユーロ(41円)
Spital Hell(シュピタール)は、ラベルにレーゲンスブルクの大聖堂と石橋、ドナウ川の絵が描かれた地ビール。Kneitinger(クナイティンガー)もレーゲンスブルクの地ビールで、特にPilsが有名ですが、本日はBockをチョイスしてみました。どちらも、本当に美味しかったです。
【右】ホテルのカードキー、飲んだビールの王冠、シティマップ(表紙はノイプファル教会)。↑
ホテルの自室で、クリスマスマーケットで買ってきたブラートヴルストなどをおつまみにして、適当なペースで時間を気にせずにまったり瓶ビールを飲むというのは、ビアホールで注ぎたてのビールを飲むのとはまた違った格別な味わいがあります。
いかに寒かろうと、ドイツに来てよかったなぁ!としみじみ思う夜でした。
↑レーゲンスブルクの地ビール、Spital Hell(シュピタール)のラベル。
【主な会場】会場は主に3か所。
(1)ノイプファル広場(Neupfarrplatz)で行われるChristkindlmarkt。
(2)ハイト広場(Haidplatz)とKohlenmarktで行われるLucreziamarkt。
(3)トゥルン&タクシス城で行われるRomantischer Weihnachtsmarkt。(3)のみ、入場料が別途必要(3.5ユーロ~5.5ユーロ)。
【開催時間】(1)10:00-20:00(土曜は-21:00)。(2)11:00-19:30。(3)12:00-22:00(曜日によって変化あり)。
【一言メモ】1/2メーター(50cm)のホットドッグが名物です。日曜日には、大聖堂でドームシュパッツェン(レーゲンスブルク少年合唱団)の歌声を聴くことができます。
Konstanze und Max Fehr Frohliche Turkenstrase 12 93047 Regensburg
【予約したサイト】ホテルの公式サイト(予約希望日や自分の名前、FAX番号などを公式サイト内のメールフォームから送ると、その後ホテルからFAXが届きます。そのFAXにデポジットとしてのクレジットカード番号とサインなどの必要事項を記入の上ホテルに返信すると予約が完了します(メールでの送信は不可)。)
【宿泊日】2007年12月15日(土)
【料金】ツインルーム1室1泊48ユーロ (朝食なし)。
【朝食】別料金、1人5ユーロ。
【良かった点】内装は改装したばかりのようで、壁やカーテン、シャワールーム、トイレも含めてきれいで清潔。ベッドや家具もいいセンス。暖房の効きが非常に良好(買ってきたビールは冷やす暇がないほど)。お湯の出がきびきびしていて、サーモスタットのシャワールーム。大聖堂からも中央駅からも徒歩5分の好立地。静かな夜を過ごせること。
【悪かった点】FAXでないと予約ができないこと。11:00から16:00までフロントが閉まっていること。シャワールームにはシャンプーはおろか、石鹸もありませんでした。
【感想】本当に必要最小限のものだけを用意し、その代わり価格はリーズナブルで、部屋はシンプル・清潔で暖かいというポリシーが徹底されているようでした。
Hotel D'Orphee (ホテル・ドルフェ)
ロンリープラネットで『思いもよらぬほど特別で、細部まで気配りの行き届いた、正真正銘の魅力的な世界が広がっている』と絶賛されています。上品かつメルヘンチックな内装。駅から少し歩きますが、大聖堂のすぐそばです。
Star Inn Hotel Regensburg (スター・イン・ホテル)
無難な印象のホテル。当初予約していました。駅から近く、朝食の食堂からの眺望がいいのが長所。
Gasthof Spitalgarten (ガストホーフ・シュピタールガルテン)
ビアガーデンが併設のガストホーフです。ドナウ川付近にあり、駅から結構歩きます。
Hotel HottenTotten inn (ホッテントッテン)
駅からかなり遠いですが、ホームページと名前が面白いです。
※ クリスマスマーケットやホテルの情報は、2007年12月現在のものです。
翌日は、レーゲンスブルク大聖堂でドームシュパッツェンの歌を聞いたあと、雪後のザルツブルクに向かいました。ランキングに協力していただける方は、投票(この文章をクリック)していただければ幸いです♪