↑ポジターノの壁紙ダウンロードは、こちらをクリック。
サレルノ SALERNO
8月3日(木)。
6:02起床。洗面台は部屋の中にありますが、トイレが共同(部屋の外)なので、朝はちょっとめんどう。
カンパーニャ・アルテカードに日付を書き込み、6:29にサレルノのホテルを出ました。今日は、午前中はパリヌーロの青の洞窟(イタリアには、カプリ島以外にもいくつか青の洞窟があり、パリヌーロの青の洞窟はその1つ)に行き、午後はアマルフィへ出かける予定です。
↑サレルノ駅の時刻表で、ピショッタ・パリヌーロ行きの電車を確認。
6:43出発予定の電車(PAOLA行)は、ちょうど10分遅れて6:53発。早朝ですが、けっこうサレルノから乗る乗客が多かったです。少し古い列車のぼんやり薄暗い車内は、旅情をかきたてるのに十分。電車は8:25、ピショッタ・パリヌーロ(Pisciotta-Palinuro)駅到着。
パリヌーロ PALINURO
駅の出口を出てすぐ右側に青いバスが停車していたので、運転手に「パリヌーロ・グロッタ・アッズーラ(青の洞窟)?」と尋ねると、「Si.(そうだ)」との返事。1人0.92ユーロ(138円)のバス代を払って乗車すると、8:33にバスが出発。バスの右側の窓からは、バスの車体より濃い青の海が広がっていました。
8:43にパリヌーロのバス停着。他の乗客が全く降りないので少し不安になりながらも、運転手が「パリヌーロ!」と言うのでバスを下車。降り際に、運転手にどちらの方へ歩けばよいか聞き、歩いていくと2分ほどでインフォメーション(観光案内所)を発見。9:00前ですが開いていました。イタリアらしからぬ、勤勉さ♪
↑【左】ピショッタ・パリヌーロ駅付近のバス停。 【右】パリヌーロの観光案内所。↑
さっそく■■が青の洞窟に行けるかどうか尋ねると、インフォのちょい悪風おじさんは「Every day , But not Today.」と答えました。
「が~~ん。」
「……。」
インフォのおじさんは波うつように腕を動かし、「今日はBig Waveのため船が出ていないんだ。」と説明を続けますが、■■と●●は開いた口がふさがりませんでした。
「やっぱり、サレルノからパリヌーロのインフォに電話して、今日青の洞窟が見れることを確認してからパリヌーロに来るべきだったね~。」
「ただ、そうするとなると、(インフォが開く時間までサレルノにいないといけないので)出発時間が遅れてしまうという問題があるし、難しいところだね~。」
インフォのおじさんに今日もサレルノに宿泊することを伝えると、しばし考えた末、「明日の朝8:30にサレルノからこの番号に電話をしなさい。そうすれば、青の洞窟に入れるかどうかを教えることができる」と言い、パリヌーロのインフォの電話番号(0974 931362)を教えてくれました。親切な対応を受け、今日青の洞窟に入れない無念さがだいぶ救われました。
↑【左】パリヌーロの地図。 【右】シンボリックな教会の内部。↑
「Capo(灯台)まで行くと眺めがいいよ。」とおじさんが言うので、きつい坂道を歩いていきましたが、時間がなく途中で断念。結局、10:52のバスでピショッタ・パリヌーロ駅まで戻りました。駅の中に唯一ある軽食の店でナスとトマトのピッツァ(1.5ユーロ)とクロワッサン(0.8ユーロ)を購入し、それを食べながら11:39発(予定より15分遅れ)の電車でサレルノに戻りました。
サレルノ SALERNO
12:48にサレルノ駅に着いたので、気をとりなおし、午後のアマルフィ海岸観光のため、アマルフィ行きのバス停に向かいました。
バス停は駅から少し離れた通りにあるはずなのですがなかなか見つからず、そうこうしているうちに、道路の反対側を走るバスを●●が見つけました。
「あっ、あのバスにAMALFIって書いてある!」
「あれを逃すと、次のバスは45分後になってしまう!」
■■と●●はダッシュでそのバス(SITA社)を追いかけました。すると、運良く赤信号でバスが停車したため追いつくことができ、入口の前でアルテカードと懇願するような表情を運転手に見せると、そこはバス停ではないけれどバスのドアを開けてくれました。
「よかった~♪」
「さすがイタリア。時間にも寛大だけど、乗り場にも寛大で助かった!」
・ バス(SITA社)の時刻表をダウンロードできるページ (アマルフィ~サレルノ間はQUADRO 15のところを参照)
・ 2006年9月までの、アマルフィ~サレルノ間のバス時刻表
・ 2007年2月以降の、アマルフィ~サレルノ間のバス時刻表
バスは海岸沿いの道を走ります。サレルノからアマルフィへ向かうルートの場合、バスの左側に座ると、車窓から常に美しい海岸と街々を眺めることができます(右側に座ると、山肌を眺めることになります)。臨時(?)乗車だったのですでにたくさん人が乗っていましたが、運良く左側の座席に座ることができました。
↑【左】サレルノからアマルフィまでの道路。 【右】バスとバスのすれ違いはスリリング。↑
↑ERCHIEの街。バスの窓ガラス越しですが、なぜかきれいに撮影できました。。
道はかなり蛇行しており、しかもアマルフィに近づくにつれて道がどんどん細くなっていきました。運転はお世辞にも丁寧とは言えず、車に酔いやすい人は苦痛を味わうことになります。
「バスの~揺れ方で 人生の意味が 解かった木曜日~♪」
「人生の意味は解からなくてもいいから 揺れないバスがいいよ~。」
アマルフィ AMALFI
14:00ちょうど、終点のアマルフィ到着。ここからラヴェッロ行きのバス(同じくSITA社)に乗り換えたいのですが、到着したバス停には、ラヴェッロ行きのバスは停車していません。周りを見渡すと、バスの運転手がカフェでくつろいでいたので、ラヴェッロ行きのバスをたずねたところ、東側の道路を指差して「あれだよ。」と教えてくれました。お礼を言ってそれに乗り込むと、間もなくバスは出発(14:08)。このバスも、揺れの激しさは同様でした。
ラヴェッロ RAVELLO
天空の町 人口2510人
ラヴェッロは、14:25到着。ラヴェッロは『天空の町』『自然のバルコニー』の異名を持つ、標高350mに存在する街。到着したラヴェッロのバス停がある道路から、眼下にアマルフィ海岸を見渡すことができました。
↑バス停そばの道路からの眺望。
↑【左】ラヴェッロ道中の看板。 【右】ラヴェッロのドゥオモ広場。↑
街の入口を入るとすぐにドゥオモ広場とドゥオモがあり、高い標高にもかかわらず泉から水が沸いていました。東方向へ足を進めて階段を上っていくと、ヴィッラ・チンブローネという庭園があったので入場(1人5ユーロ、750円)。
ヴィッラ・チンブローネからも湾を見下ろすことができましたが、バス停がある道路からの眺めのほうがよかったです。15:30までヴィッラ・チンブローネを散策した後、再びドゥオモ広場に戻ってまったりし、バス停へ。
↑【左】かわいらしい街並み。 【右】トマト畑の向こうに山岳。↑
↑【左】ヴィッラ・チンブローネ。
16:05にバスが来ましたが、乗り待ちの観光客がたくさんいて乗ることができませんでした。でも、そのバスが出発するとすぐに次のバスが来て、無事乗車。16:18にラヴェッロを出発し、16:45アマルフィ着。
ここからがんばって、アマルフィの西側にあるポジターノへ向うことにしました。■■と●●は、明日はリュックサックを背負っての移動になってしまうので、肩が軽い今日のうちにできるだけ多くの場所に行こうと考えたのです。
17:00にアマルフィを出発したSITA社のバスは、冷房も効かず、運が悪い人は外れかかっている座席に座ることになります(座席が『外れかかっている』状態を文章で説明するのは少し難しいですが、簡単に言うと、座席が前方向に通常ではありえないくらい傾いたりするのです)。たまたまこの車両だけこうだったわけではなく、アマルフィ海岸沿いのバス(サレルノ~ソレント間)は、どれもこんな感じでした。車窓から見える風景の美しさとは、あまりにも対照的。
↑【左】道路標識。数字はその場所までの距離(km)。 【右】バス車内。↑
ポジターノ POSITANO
17:43ポジターノのバス停に到着。ポジターノにはバス停が2ヶ所。1つはスポンダ(Sponda)というバス停、そしてもう1つはヌオヴァ・キエーザ(Nuova Chiesa)というバス停があります。インフォの人はスポンダの方がいいと言っていたので、行きも帰りもスポンダを利用しました。体力があっていろいろな景色を見たい人は、行きと帰りで別々のバス停から乗るといいかもしれません。
バス停(スポンダ)からVia Cristoforo Colomboという下り坂を進むと、『トスカーナの休日』という映画で見たことのある、あのすばらしいポジターノの遠景が、西日の逆光線の中、あたかも当たり前のように眼前に広がってきました。
↑17:47。ポジターノの遠景。
↑【左】店の軒先に貼られた絵画。
↑ポジターノの海岸から断崖の家々を臨みました。
湾・断崖・建造物の調和。ポジターノは、街歩きも海岸ももちろん楽しいのでしょうが、いちばんのおすすめは遠景。イタリアでいちばん美しいと言われる夕日が街の向こうに沈んでいくさまは、衝撃的でした。
この数日後、■■と●●はポジターノを超える魅力を持つ海岸を訪れることになりますが、このときの2人はまだそのことを知りません。
観光し終わって、帰途へ。ポジターノのバス停(スポンダ)は、みな列をつくらず、ばらばらに並んでいました。19:25にバスが来て、バス停発。雲が多くなり、この時間から薄暗くなってきました。
↑【左】ポジターノのバス停(スポンダ)。 【右】サレルノの軽食屋。↑
20:05にアマルフィ着。20:00に出発予定だったサレルノ行きのバスが、■■たちが乗っていたバスの到着の遅延を待っていてくれたので、それに乗車し、そのままサレルノに帰りました。
サレルノ SALERNO
21:15にサレルノ着。ホテルのすぐそばにある軽食屋で、ポテトとカツの入ったパニーニ(2.5ユーロ、375円)と、アランチーニ(ライスコロッケ、0.7ユーロ、105円)を購入し、軽めの食事をして入浴後に就寝。
「あえて~ 無料(ただ)のユートピアも~ 汚れた靴で通り過ぎるのさ~♪」
「自力で見つけよう~ 神様~♪」
コメント (4)
はじめまして!
検索してやってきました。
GWにパリヌーロにいってきたところだったので、
駅前の様子やら、懐かしくみていました(まさかあの駅の
写真が日本のウェブページでこうして見られるなんて!)
そして、パリヌーロからラヴェッロへと1日で移動されてるのにも驚きです。大移動旅行ですが、きっと若いからできるのだろうな、と感心してみていました。
私もイタリア大好きなので、また続きを拝見しにきますね。
投稿者: Gina | 日時: 2007年05月16日 10:24
日時: 2007年05月16日 10:24
>Ginaさん
コメントありがとうございました。行きたての旅行記をさっそく拝見しました♪
グルメ&遺跡めぐりの南イタリア旅行、その楽しさが旅行記から伝わってきますね。しかも、パリヌーロの青の洞窟に入ることができたのですね!洞窟内の写真、私たちが夢にまで見た風景で、とてもうらやましいです(^o^)。
パリヌーロの洞窟クルーズが運行していれば、この日ラヴェッロに行くこともなかったと思いますが、カンパーニャ・アルテ・カードを買ったこともあり、少し強引に移動しました。
Ginaさんのホームページ、さっそくリンクに追加させていただきました。これからもよろしくお願いします!
投稿者: 管理人N | 日時: 2007年05月17日 21:10
日時: 2007年05月17日 21:10
はじめまして!
来月初旬に南イタリアを旅行する予定です。
パリヌーロの青の洞窟が気になって、行き方を調べているうちに、このブログに辿り着きました。
写真付きで細かく書いてあるので、役に立ちそうです。
投稿者: monchicamera | 日時: 2009年08月09日 05:36
日時: 2009年08月09日 05:36
>monchicameraさん
お返事が遅れてしまい、申し訳ありません。
monchicameraさん夫妻のブログのイタリア旅行記、拝見しました!
http://monchiblog.exblog.jp/
アマルフィでのお食事、美味しそう♪
カプリ島、青の洞窟での「チップよこせ事件」を読むと、私たちは入れなくてむしろラッキーだったのかもなぁ、と思いました。否、こころに言いきかせました(-_-;)
投稿者: 管理人N | 日時: 2009年11月21日 19:06
日時: 2009年11月21日 19:06