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2006年08月17日

17) ニース → エズ → ニース

ニース NICE

 8月17日(木)、旅行17日目。ニースの天気は変わりやすいと言われていますが、そのとおりでした。早朝は雨。
 7:30に起床。今日は『鷲の巣村』を訪れる予定。『鷲の巣村』とは、サラセン人などからの攻撃を避けるために、岩山の上に築かれた集落のことで、南フランスにいくつか存在しています。エズラ・チュルビーサン・ポールなどがありますが、■■たちは、どこに行くか迷っていました。2000年前の記念碑であるトロフェ・デ・ザルプがあり、眼下にモナコの街並みを見ることができるラ・チュルビー(ラ・トゥルビ)や、マティスやシャガールが創作の場としたサン・ポール(サン・ポール・ドゥ・ヴァンス)も魅力的でしたが、結局今日は、エズだけ訪れることにしました。
 エズを訪れようと思ったのは、いちばんメジャーで鷲の巣村らしい景観が期待でき、ニースからのバスの本数が多く、近いからです。

 ホテルからニースのバスターミナル(Gare Routiere)へ向かう道の途中、いったんやんでいた雨が、ぱらついてきました。


↑【左】ニースのAvenue Jean Medicin。  【右】優しかったバスの運転手。↑

 ホテルからバスターミナルまでは徒歩20分。8:57にバスターミナル(Gare Routiere)到着。屋内型の、大きなバスターミナルでした。エズ行きのバスを電光掲示板で調べると、9:00に14番レーンから出発すると表示されていました。入口のすぐそばの14番レーンに、『EZE-BEAUSOLEIL』と表示された112番バスが停車していたので、それに乗りました。イタリアのバスと違って、フランスのバスは車内で運転手から乗車券を買うシステム。ligne d'azurという1回券が1.3ユーロ(195円)でした。
 9:04、バス出発。右側の席のほうが眺めがよかったので、はじめは左側に座っていた■■と●●は、途中から右側のいちばん前の席に移動しました。そこでカメラを構えて車窓からの風景を撮影していると、若い運転手が遠くに見える崖にそびえたつ村を指差し、「あれがエズだよ!」と教えてくれました。

エズ EZE

 9:23、Eze Village(エズ・ヴィラージュ、エズの最寄りのバス停)に到着。■■たち以外の観光客はここで皆、下車していきました。■■と●●も、バスのステップを降りてエズの村へ歩いていこうとすると、バスの運転手が手招きをしました。「もう一度バスに乗りなさい。」という意味のようなので、乗ると、バスは発車。もうバスに乗っている観光客は■■と●●だけなので不安になっていると、1分後にLes Flots Bleusというバス停に到着。運転手に「ここで降りなさい。」と言われるがままに降りてわずかに左方向へ歩くと、そこはエズが一望できる素晴らしいスポットでした!

Les Flots BleusEZE
↑【左】Eze Villageというバス停の1つ先、Les Flots Bleusというバス停で下車しました。

エズ遠景
↑標高472mにある『鷲の巣村』、エズ。

 エズは標高472mの場所にありますが、驚くべきことに歴史的には漁村だったのです。ポルトガルの漁村・ナザレのオ・シティオ地区でさえ標高100mですから、472mという高さがいかに驚異的であるかが分かります。


↑9:29。エズの遠景。


↑【左】幸い、雨はやみました。  【右】エズの村の中へ。↑

 優しい運転手に感謝。遠景を堪能したあと、エズへ。この展望スポットからエズの村までは下り坂なので、歩くのは楽でした。

 まだ朝なので、エズは閑散としていました。雨後で道が滑りやすかったので、赤レンガの部分を歩くようにしました。


↑細く入り組んだエズの村。↑


【右】82番のバスでニースへ戻りました。↑

 とりたてて見るものもなかったので、10:02にEze Villageのバス停に行くと、10:00ジャスト発のバス(112番)はもう行ってしまった様子。次のバス(112番)は11:40までないと思っていましたが、バス停に座っていたフランス人に尋ねてみると、10:25発のバス(82番)はニースまで行くとのことなので、そのままバス停で待つことにしました。10:25ちょうどに、バス(82番)が来たので乗車。

ニース NICE

 ニースのル・シャトー(城跡)を見たいので、ガリバルディ広場で降ろしてほしいと運転手に頼んでおくと、10:50にガリバルディ広場に到着し、下車。


↑【左】城跡付近の記念碑。  【右】旧市街の聖堂。↑

 城跡を見たあと、11:10、コート・ダジュールの海岸へ。雲間から太陽の光が射してくると、海はその名のとおり紺碧で、どこまでも広がっていました。


↑コート・ダジュールの美しい海。ニースはフランスで5番目に大きな街。↑


↑雲は多いものの、次第に太陽が顔をのぞかせてきました。↑


↑アンジュ湾の透き通った青色の海水が打ち寄せる、玉砂利のビーチ。

 それから、細い路地が入り組んだ旧市街へ。紀元前350年にギリシャの船乗りが初めて移住してきた場所といわれ、イタリア風の建物が建ち並ぶ一角には、ピッツァを出すレストランが多くありました。思わずドゥオーモと言ってしまいそうなサント・レパラート大聖堂そばの、Lou Pan Bagnatというパン屋で、トマト、チーズ、チキン、レタスのサンドイッチ(3.5ユーロ、525円)を購入し、11:55昼食。

サンドイッチ
↑ニースの旧市街で購入したサンドイッチ。

「チキンがはみ出るくらいたくさん入っているように見えましたが、見えない内側の部分にはチキンが全く入っていないんだね(・_・)。」
「でも美味しい(^o^)。やっぱりフランスパンは美味しいね♪」


↑【左】このパン屋でサンドイッチを購入。  【右】クレープ屋のおばさん。↑

 それから、マロンクリームの焼きたてクレープ(2.3ユーロ、345円)などをつまみ食いしながら、海岸沿いの遊歩道、プロムナード・デザングレを散歩しました。


↑【左】21世紀のニース。  【右】海がまぶしい、夏の日。↑

 ニースのプロムナード・デザングレには、ローラースケートをする中年男性がいたりして、昨日訪れたモナコより大衆的な雰囲気。コート・ダジュールは、イタリアン・リヴィエラに比べて開放的で親しみやすい印象でした。■■たちがそのような印象を受けたのは、ホテルでパスポートの提示を求められなかったり、バスの運賃はバスの中で支払えばよかったり、そういうちょっとした点で、イタリアよりもフランスのほうが日本人の感覚に馴染むところが多かったからだと思います。


↑【左】カジノの前に停車していたスマート。  【右】プチトラン。↑


↑【左】白いベンチで一休み。  【右】オペラ座も、空と海との対比が美しい白色でした。↑

「そう、やっぱり、南フランスは特別だね♪」


↑ゆったりした横幅のプロムナード・デザングレ。正面向こうにはオテル・ネグレスコ。

 有名なオテル・ネグレスコは、100年前に建てられたベルエポック様式の傑作。
 午後になり、日差しがかなり強くなってきました。

「雨傘はいらなくなったけど、日焼け止めクリームが必要だったね。」
「ニースの天気は変わりやすいって、本当だったね。」


↑青いパラソルが並ぶビーチ。↑

 ラ・スペツィアに引き続き、ここニースでも、セゾン郵貯カード・グローバルサービスを利用して、銀行のATMで、現金を引き出しました。フランスでは、1回の上限は300ユーロでした。【45,595円→300ユーロ】だったので、この日のレート(1.60%の手数料含む)は【151.98円→1ユーロ】だったようです。

 水分を補給しながら、南北に走る大通り(Avenue Jean Medicin)を通ってホテルへ向かいました。途中、ノートルダムバジリカ聖堂の向かい側あたりに、モノプリ(MONOPRIX)がありました。モノプリは、昨日ホテルのフロントの女性が教えてくれたスーパーマルシェ(スーパーマーケット)で、ホテルからは徒歩7分程度。


↑【左】デパート。  【右】スーパーマルシェ(スーパーマーケット)・モノプリ。↑


↑【左】モノプリ店内。整然とした陳列。  【右】様式美を感じさせるワイン売り場。↑

 さっそく入ってみると、店内はきれいで、品揃えが豊富で、陳列は整然としていて、かなりいい感じでした。何より素晴らしかったのは、お惣菜コーナー!サンドイッチやデザートだけでなく、手の込んだ肉料理なども販売していました。ダニョー(子羊)とホロホロ鳥の美味しそうな煮込み料理が、どちらも1kgあたり21.3ユーロで販売していました。


↑お惣菜コーナー。


↑【左】羊やホロホロ鳥の真似をしてくれた店員。  【右】ビールはレフ。↑

 Souris D'agneau(子羊 238g) 5.07ユーロ(760円)
 Ballotin de Pintade(ホロホロ鳥 156g) 3.32ユーロ(498円)

 お惣菜としては決して安い部類ではありませんが、あまりにもいいにおいだったので迷わず購入。惣菜コーナーの店員(中年女性)が、「めぇ~~。」と羊の鳴き真似や、手をバタバタさせるホロホロ鳥の仕草の真似をして、何の肉かを教えてくれました。また、肉の重さを量るとき、先に重さを量ってから汁を足してくれました。こういう小さな親切が、旅行者の心を暖めてくれます。
 また、余談ですが、フランスのスーパーマーケットで●●がいちばん驚いたのは、店内で購入前のお菓子を食べている人が何人もいたことです。ポッキーを食べている男性、ドリトスの食べかけをレジに通す女性、レジに並んでジュースを飲む男性……。日本では「それは万引きだ。」と教わる行為ですが、フランスではどの都市でも当たり前の光景でした。

臍まがりフランス旅行 18:00、ホテルに戻って、地中海産のワインやビールとともに肉料理を食べてみると、口の中でとろけて、しかも肉のしつこさが全くなく、非常に美味でした。ちなみにビールは、レフ(Leffe)。『臍まがりフランス旅行』という本で紹介されていたのでトライしました。苦味とコクが強いベルギービールで、飲みごたえがありました。

「ダニョー最高! レフ最高!」
「昨日もモノプリに行けばよかったねぇ~。」
「こんなに美味しいとはね♪ 21:00までやってるから、昨日も開いていたよね。」

 外は再び雨。こうして、■■と●●のフランス縦断、モノプリ巡礼の旅が幕を開けました。

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 明日は、レッドカーペットのカンヌ、そして港町マルセイユへ。 マルセイユでは、この旅行3度目のキッチンつきホテルに滞在しました♪

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コメント (3)

hiro:

はじめまして。とても詳しく旅行記が乗っていて参考になります。

もし良ければ質問させてください。

エズの展望が見えるLes Flots Bleusというバス停で降りてからエズの小道に入るところまではどれくらい歩きますか?

このバス停で降りると下り坂のみで、もうひとつ手前のバス停で降りると登った後、下って帰ってくる感じですか?

お忙しいところ申し訳ございませんが良ければ教えてください。宜しくお願いいたします。

>hiroさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
写真を撮影する時間などを除き、純粋に歩く時間だけならば、20分弱だと思います。
また、Les Flots Bleus停留所からEze Village停留所までは、徒歩15分程度だと思います。
他にもご質問があれば、遠慮なさらずにコメントください♪
それでは失礼します。

belltock:

はじめまして!!
明日から、9日間南仏の旅に出ます。パリからレイルパスでコートダジュールをめぐります。1か月に及ぶすごい旅行記ですね、非常に参考になりました。ありがとうございました。必要なところはプリントアウトして持っていきます。

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